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哲学・宗教質問箱
477
:
Sekko
:2010/06/25(金) 01:59:32
中島さま
ご愛読ありがとうございます。
私は人間のあり方は、どんな人でも、自分を超えた世界、つまり自分の以前にあったものとか自分の後に来るものとか、あるいは同時代的でも会ったことのない人や見たことのない場所とつながっていると思います。それがはっきり感じられるとか、亡くなった人や別の世界とチャネリングできるようなこととは別に。
見ないで信じるものは幸いである、というように、見たり聞えたり感知できなくても信じられることはあるし、逆に、見たり聞えたつもりでも錯覚や勘違いや自分の願望の反映や病気ということもあるし、また、信じられなくても期待はしたい、ということもあると思うんですよ。
特に、見えない世界に善意とか肯定的なもの(信じれば救われる、とか、誰かに愛されているとか・・)を期待できれば「だめもと」で信じようかってことになるし、反対に、見えない世界に悪意とか否定的なもの(信じなければ罰が当たる、とか、誰かに呪われてるとか)を見て怖れれば、危機管理的に信じようかってことになるかもです。
私は甘言も警戒しますが、脅しの言説がさらに嫌いなので、「信じなければ大変なことになりますよ」とか言われるのは、私にとっての「神」のイメージではないですね。人生で自分で対応できない出来事の前で「怖れなくなる」というのは、信仰の一番のポイントだと私には思えます。
それに比べたら、霊感があるかどうかなんて、体質みたいなもんです。いや、この世を生きてるうちは、そういう感性は、普通、ある程度封印しているようにできているんだと思いますよ。そういう感性をちゃんと管理できて人のために役立てられるような能力はまた別で、普通の人は、堅実に、別の具体的な形で大きな善意とつながった方がいいと思います。
霊感は多くの場合一種のアクシデントみたいなもので、それがある人はいい方向に養い、ない人は「ある」と公言する人の言説にあまり惑わされない方がいいと思います。これは私が『カルトか宗教か』以来追求してきたテーマでもあり、7月8日には、その系列で、ベスト新書で『陰謀論にダマされるな!』という本を出しますので、ご一読下さい。私の中では『無神論』とセットになっているんですよ。でも新書だし読みやすいです。またご感想をお聞かせ下さい。
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