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哲学・宗教質問箱
448
:
marie
:2010/03/12(金) 09:14:41
土居健郎氏の場合
「甘えの構造」で有名な土居健郎氏が「信仰と『甘え』」春秋社をだしています。そのなかに学生時代の信仰遍歴が見事に書きだされています。土居先生は最初はプロテスタントでしたが、無教会の矢内原先生の門下生となり、最後にホイベルス神父に出会いカトリツクになります。その過程が「キリスト教と私」に書かれています。また内村鑑三の信仰遍歴の記述も見事です。大羊さんの迷いは「あれか、これか」ですよね。信仰はその二分法が崩れたところから発生します。そこで出会う人が本当に信頼できるかどうか、ここが鍵でしょうね。信頼できれば、飛び込めます。信頼できなければ、まだ遍歴をくりかえすのがいいでしょう。土居先生は遍歴の果てにたどりついたカトリツクから生涯離れることはありませんでした。ホイベルス神父のいう「懐かしき神」に生涯ひかれておられたことが他の本でもよみとれますし、70歳以後、信仰問題をどしどし発表されていますが、「本来の面目」といえるものがそこに脈をうつて、つたわつてきます。
信仰は毎日、しらぬうちに育つもので、その育ちにアツと気がついたとき、貴方は「神の国」にいることでしょう。
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