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哲学・宗教質問箱
362
:
迷える大羊
:2008/10/11(土) 14:27:22
アメリカの福音派
SEKKO先生より御紹介された、「宗教右派」読んでみました。なかなか興味深い内容でした。著者の飯山氏の疑問や戸惑いはまさに私のそれです。やはり、アメリカの福音派も日本のそれと同様、一言ではくくれない多様な面があるようで、勉強になりました。
思えば、福音派キリスト教って良い意味でも悪い意味でもアメリカらしいキリスト教って感じがします。アメリカ人のステレオタイプなイメージといえば(あくまでステレオタイプです)、基本的に人は良く、陽気で楽しげ、常に前向き。自国の民主制度と価値観(信仰)が人類を救う、幸せにすると純粋に信じ、それを拡げる(伝道する)ことが使命と強く信じている。
その一方で、他国の文化、価値観(他宗教)に対する理解も理解する意欲も薄く、ときにその押し付けがましく、無神経に映る部分が他国(他宗教、未信者)の反発を呼ぶ場合がある(実際、アメリカ人でパスポートを持つ人々の比率、つまり、外国に出たことがある人の比率は極めて低いらしい)・・。
といった感じで、私の中での福音派のステレオタイプとアメリカとかアメリカ人のステレオタイプって重なる部分が多々あるんですよね。こんな風に思うのは私だけでしょうか??
飯山氏の「宗教右派」中では最近下火になったらしい、とはいうものの、アメリカ社会の中絶と同性愛問題への異様なこだわりってあれ何なんでしょうね?
もちろん、どうでもいい問題とは思いません。でも、そこに至るまでの過程、というか事情は百人百様なわけで、善か悪か、是か非かの二元論で割り切れるものではないし、ましてや国政の場で踏み絵的な政争の具にするなんて、無理がありすぎるというか、エネルギーの無駄遣い以外何ものでもない感じがしますが・・・。
いつだったか「日本の常識は世界の非常識」って言葉がありましたけど、それいうなら「アメリカの常識は世界の非常識」っていうのも十分成り立ちそうに思えます。ただ、日本と違って、アメリカの場合、日本ほど「世間、世界の目」を気にしないし、世界一の経済、軍事大国なので「自国の常識」を強引に「世界の常識」にしてしまう、というだけの話だろ、って気もします。
聖書をひも解くと、同性愛は旧約聖書では非難されまくりですが、新約の方には目立ったコメントがない、イエスは一言も触れていない、中絶については旧新両方ともコメントなし、なんですが・・・。
あと、アメリカの宗教、キリスト教事情に触れた本としては立花隆氏の「宇宙からの帰還」(中公文庫)も面白かったです。
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