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哲学・宗教質問箱
223
:
Sekko
:2007/08/18(土) 16:21:19
宗教と政治など
留守しててレスが遅くなりました。
イエスも仏陀もムハンメドも、普遍宗教の創始者って、要するに既存の共同体のヒエラルキーを否定する形で出てきたので、必然的に弱者救済のソシアルの人だったと思います。だから、社会主義的左翼運動と親和性があるのは理解できます。でも歴史的には世俗権力側の御用宗教になってるケースが多いので、国家主義とか右翼的言辞とも繋がるわけでなかなか複雑ですね。
でも、アメリカのF派もそうですがイデオロギーと結びついて党派的になるのは、本来の政教分離の精神と乖離していますよね。イエスのいいところは、政教分離を貫いて、党派性や教条主義から自由になったところでしょう。ヨーロッパ近代は、世俗と教会の権力の葛藤を経て非宗教ライシティという理念の空間を気づき上げたわけですが、イエスは当時のユダヤ社会でライシティを先駆的に体現していたとも言えます。それは、しかし、他者の自由をも保障するものでなくてはなりません。対話とは説得ではないし、相手が同意しないから排斥するなどは問題外です。
福音書のイエスを見ていると、キーワードは、「ライシティの中の自由とポエジー」です。愛とか思いやりとかはもちろんなんですが、重要ポイントは、自由とポエジー(詩想)だと思うんですよ。自由とポエジーのないカリスマ性は、独善や権力性を免れないと思います。このへんについてはまたあらためてどこかに書きますが、どこの教派のどこの教会でも、自由とポエジーが実現していないところは、本当の意味でのイエスの精神から離れていると思います。
イエスの顔のステレオタイプは、トリノの聖骸布が出発点なんですよ。あれが出て来る前は、パンチパーマの髭無しイエスとかもあったんです。『聖骸布の男』のムックを見てたら「モノ」の迫力ありますよ。でもそのイエスはわりとハンサムで、マリアと瓜二つと言われてるのですから(マリアの変形クローンみたいなものだとしたら当然ですが)、じゃあ、マリアもそれなりに美人だったかなあと思います。正教のイコンはマリアの生前にルカが描いたというのを含めてみな細面なので、フネさんってのはあり得ないと思いますけど・・・
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