したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

哲学・宗教質問箱

162迷える大羊:2007/07/01(日) 01:13:12
イエスタブー
 いつもお世話になります。

 誤解を招くと困りますが、イエスを否定しているつもりは毛頭ないです。彼の倫理的、道徳的な教えは傾聴に値しますし、無私の心を唱えた史上初の人物、と思っております。
 おっしゃるとおり今生きていて権力もある人間を崇めるのとは違うし、実害を与えたわけでもなく、イエス自体には何の問題もありません。

 苦手なのは、なんていったらいいのか、周囲のイエスへの妙な気がね、気遣いなんですよね。
 例えば、ハリウッド映画「ベンハー」などでは、イエスは後姿しか描かれないし、最近はそこまで気を遣わないにしても、教会の一般的なイエス理解から外れたイエス描写は、欧米社会で必ずすったもんだの騒ぎになりますでしょう?例えば、スコセッシ監督の「最後の誘惑」だとか、近いところでは「ダビンチ・コード」だとか。イエスに子供がいて何がマズいのか?どこがどう侮辱したことになるのか?未信者の私には理解に苦しむところです。作品自体はあんまり面白いものでもないのに、こんなことで騒ぐから余計注目されて、却って逆効果、って気がしますが。

 また、ビートルズのジョン・レノンが1966年、イブニングスタンダード誌のインタビューで「ビートルズはキリストより有名(もちろん、一種の比喩でキリスト教の欧米社会での影響力低下について語っただけで、イエスについては評価している)」と発言したところ、アメリカ南部の保守的なクリスチャンの猛反発を食らい、レコードが焼かれ、ビートルズのアメリカツアー中にも数々の脅迫電話、脅迫状が舞い込み、ジョン・レノンは急遽、釈明会見を開く、なんて騒ぎもありました。

 またまた、ジョン・レノン(本当にこの人とキリスト教会って相性が悪い)の話になりますが、彼の曲「BALLAD OF JOHN&YOKO」って曲がアメリカとカナダで一時放送禁止なったことがありますが、一体全体何が理由で?と思ったら「キリストさんよ、気楽じゃないぜ」って部分がまずかったんだそうです。これまた、未信者には、「え?こんなことで??」てな感じで理解に苦しみます。こういう事例を聞くと、もう二千年以上前の人物に対して、なんでここまで気を遣ったり、タブーがあったりするのか?素朴に疑問を感じるんですよね。

 日本でも、天皇陛下は映画やテレビドラマでは姿を出せない、なんて時代が長くあったし、今でも、正しい、間違っているは別にして、故昭和天皇の「戦争責任云々」などという意見を公の場で表明しようとすると右翼団体から銃撃されたり、かなりの抗議と勇気を覚悟しなければならない、ってところがありますよね。なんか、基本的な構図が似ているような気がしてしょうがないんですよね。

 あと遠藤周作氏の「イエスの生涯」も私の知る限り、一部のクリスチャン、教会関係者にはあまり評判が良くないらしいんですよね。これまた、未信者の私には何がどうマズいのか、分からないのですが、要するに、奇跡も行えない、無力な男イエス、というのは一部のクリスチャンにとって耐え難いイエス像であるらしいんですよね。これも、私にはすごく理解に苦しむ話。本当にイエスが人生がうまくいかない人間、弱い人間の味方だ、ってことなら、超能力を駆使する神がかりな超人である必要なんか全然ないじゃないか、そんなものを求めるなんて、それこそキリスト教が否定する「御利益」信仰なんじゃないの?と思ったりするんですけどね・・・。

 あれやこれやで、基本的に日本の「天皇タブー」も欧米の「イエスタブー」も私には同じに見えてしまって、自分の心の中に、こんな理不尽でワケのわからないタブーというか、足かせみたいなものを新たに作るのがイヤ、っていうのが、うまく言葉にできたかどうかはわからないけれど、キリスト教にイマイチ踏み込めないの一つになっているんですよね。
 まあ、考えすぎかなぁ、と思うこともありますけど。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板