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哲学・宗教質問箱

15Masako:2005/10/12(水) 13:43:01
現代のグノーシス
正教の図像表現については私も古典期のギリシャと正教化ギリシャの文化の
断絶を以前から非常に奇妙に感じていました。この点はまた別途ゆっくり考えてみたいのですが、竹下さんのレポートを読んでいて、アンティセミティズムに見られる
ような正教世界の負の側面に新に目を開かれました。ちょうどその頃、クルド人難民
(だったかちょっと記憶が定かではありませんが)の親がわからない子供を
ギリシャの片田舎の村のコミュニティで受け入れて、その理由が
「正教の洗礼さえ受ければ何人であろうとわれわれのコミュニティの子供だ」と
言ったという村の長の話をある人から聞いて、正教世界の懐の広さに関心した
ところだったからです。つまりこれはウラを返せば、正教以外のものに
対しては非常に排他的になるということですからね。

どうも我々(というか私は)近代主義や合理主義にむなしさを感じる
あまり、非近代的なものの暗部に対して甘くなるという欠点があることを
最近非常に感じています。

さて、表題なんですが、かつて政治学者の永井陽之助氏が20世紀をこれほど
悪くしたものとしてグノーシス主義を挙げていました。永遠に変わらない「本質」
顕現主義がその根底にあって、アクティブに現れれば地上に理想王国をつくろうという
大衆運動になるし、ネガティブにはわれわれの見ている世界はすべて幻である
という現世否定のシニカルなものとなると言っています。その極端なものとして
レーニンのボルシェビキ革命やナチズムが挙げられていますが、グノーシスの特徴は
人間世界を物理世界と同じようにパズルとして見る、それを解く解法があり、
その暗号解読のキーワードを発見すればこの世がよくなるというビジョンが
根底にあるという説明です。

私のグノーシスのイメージは永遠の真理、隠された叡智を一握りの
人たちが持っているというエリート主義、秘教主義的なものですが、
−ここで話がちょっと飛躍しますが−もし竹下さんが難病に
かかって苦しんでいて、その力を持った人があらわれてその病気を半分ぐらい
実際に治すことをしてくれた場合(秘教的なやりかたで)、
どうされますか?変な質問ですみませんが、たとえば代替療法のあるものが持つ負の
側面がグノーシスと関連しているような気がしての質問です。


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