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牟田 元明

31つる:2022/06/20(月) 20:53:53
月城、上々のすべり出し
「さが・さくら会」会報 2022年4月号

  ????????  ??月城、上々のすべり出し

 10月16日、博多座・月組公演を観劇した。席は前から4列目で、かぶりつき状態。江戸切絵『川
霧の橋』から。
 原作は山本周五郎の『柳橋物語』、『ひとでなし』より、とある。私の中で周五郎は“泣かせの
作家”として通っている。泣かせのベストスリーは、1位『柳橋物語』、2位『おたふく』、3位
『樅の木は残った』である。『ひとでなし』は読んでいない。中でも『柳橋物語』は――、いくら
尽くしても心を開かないお光(海乃美月)を幸次郎(月城かなと)は、大火事の夜、命懸けで助
けるが、自分は力尽きて川にのまれてしまう。その時、幸次郎が言う「俺は苦しかったぜ。本当
に辛かったぜ」とのセリフに泣いた覚えがある。涙腺がすっかりゆるんだ今の話ではない、3〜
40代の時の話だ。
 それが今回の芝居では、幸次郎は助けられ次の展開に入るのである。原作を涙して読んだ者に
は多少、違和感はあるものの、全体の筋立てとしてはまとまっており、面白く観られた。脚本を
手がけた故・柴田侑宏氏のお手柄である。『新源氏物語』でも感心したが、氏のダイジェスト能力
は本当に素晴らしい。
 『Dream Chaserー新たな夢ヘー』―エネルギッシュなショーである。前の席で観た
せいか、いつも以上に迫力があった。最近のショーはパターン化し、プロローグ→中詰→ライン
ダンス→大階段での黒燕尾のダンス→デュエットダンス→フィナーレへと進むケースが多い。そ
れでも毎回、興奮し、夢見心地にさせるから凄い。各作品毎に振付等、演出に工夫をこらしてい
ること、加えて、生徒達の無償の頑張りがあってのことだと思う。今回も、銀橋がない等のハン
デはあったものの立派なショーだった。
 さて、今回は月城・海乃の月組新トップコンビのお披露目公演である。月城は初めてのトップ
公演とは思えぬ落ち着いた演技と堂々とした立ち振る舞い。歴代のスターの中でもトップクラス
の美貌に加え、歌・踊りとも言うことなしの活躍で、上々のすべり出しを観せた。海乃は、とり
わけ華があるというタイプではないが、歌・踊りともそつなくこなし、思っていた以上の力を発
揮した。もう一人、同じくらい目立ったのが鳳月杏。古巣に戻って気分がいいのか、歌も踊りも
お芝居も魅力たっぷり。彼女のような二番手がいる組は強い、としみじみ思った公演だった。
   (完)




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