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テーマ前書き集

24編集部:2014/10/18(土) 16:29:08
第40号「謎」
第40号「謎」 2014/8
 創立10周年記念号


          

前書き 「謎」                      古賀 和彦

 昔読んだ本に「99・9%は仮説」/サブタイトルが「思いこみで判断しないための考
え方」/ 竹内薫 著/光文社新書があった。それによると、この世の現象の99・9%
は仮説であるという。
 またWikipediaで調べて見ると「仮説とは、真偽はともかくとして、何らかの現象や法
則性を説明するのに役立つ命題のことで、別の言い方をするならば、何らかの実際の現象
や規則性に出会ったものの、その現象や規則性が出現する仕組みや機序が知られていない
ような場合に、それを説明するために、人が考え出した筋道や推論の前提のことである」
とあった。
 鉄の箱であるあの重い飛行機が大空をなぜ飛ぶのか? 現代ではベルヌーイの定理など
で機体の浮力について説明してあるが、本当のところ納得するような充分な証明ではなく
未だに謎の部分を残しているという。
 実際、ニュートン力学は19世紀末までは揺るぎない存在であった。しかし相対性理論
の登場によってその位置づけは変化し、相対性理論の枠組みの中での特殊な場合のひとつ
となって納まっている。思いこみ、常識、前例、先入観、固定観念をもう一度疑ってみる
必要がある。 この世はまさしく「謎」に満ちていて、私の行く末もまた何の確信もない
「謎」だらけである。

 謎という言葉をじっと見つめると、言葉の迷いと読める。それはまさに私がいつも文章
を書くときに覚える逡巡を現しているようだ。美しいとか友情とか素晴らしいとか、そし
て安易に使われている慣用句や警句など、それだけで文章は恙なく作ることは簡単だが私
は同じことを言うにも少しでも違った言い方、自分の感性に基づいた言葉がないかと考え
続けるのである。「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをお
もしろく」と井上ひさしは言っているが、一般の人が安易に納得して受け売りすることに
私は疑問を抱く。一見易しそうな表現にも彼しか書けない言葉を模索して苦しんでいる姿
を、私は思い浮かべるのである。また一方では学術的なもの哲学的なもののなかには難し
くしか表現できないものや、隠喩、暗喩という難解なものでしか表現出来な芸術もあるか
らだ。
 さて「謎」という文字の成り立ちや本来の意味とは何か、「字通」で紐解いてみると、

「酒席などで、酒令として当座の余興に行われた遊びの一種で、文字探しの類が多い。

酒を飲む順序を指名されると負ければ罰ゲームが与えられる。謎解きやサイコロを使って
遊ぶもの、くじ引き、じゃんけんに似た劃拳などがある」
と書いてある。これはまさしく私達が目指す創造/概念メタファー/オキシモーランの世界
なのだ。


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