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昭和初期抒情詩と江戸時代漢詩のための掲示板

554やす:2011/05/24(火) 22:03:56
(無題)
人の一生はまことに割り切れないことばかりです。
割り切れないことを、知らずに死んだ方が幸せなのか、
その矛盾を背負い込んで、はからずも生き残った方が幸せなのか、仰言るやうに意味のないことではあります。
ただ幸・不幸を越えて、伊藤千代子より淺野晃の方が桁違ひに「重い人生」を送ったとは、云へるでせう。

思想の色眼鏡を掛けてゐる人は別にして、淺野晃を「千代子を見棄てた」と切って捨てて論じることのできる人は、
偉いものです。例へば思想なんて高級なことは抜きにしても、奥さんと死別したら、大切な思ひ出を胸に、一生独身を貫き通すことができる人でせう。
節を曲げない人生を送ることのできるひとは、勿論その方がいい。業が深い人生を、好んで選ぶ必要などないです。

ただ二宮様が仰言って下さったやうに「見捨てたも何も、お互い獄中に居て助けようもなかったし、浅野は自身の思索の果てに、水野の解党の主張に同意した」といふことだけは、おさへておかなくてはならないでせう。

淺野晃といふ文人の遍歴は、日本の近代史の業の深さをそのまま身に帯びてをり、(詩集の御返事しか頂いたことはないのですが)、私は尊敬に値する方であると思ってゐます。
同じく思想の色眼鏡を掛けてゐる人は別にして、今の日本で、彼のやうな生涯を送った先人を、切って捨てて論じることのできる人は、
情けないと思ひます。自分が与り知らぬ日本の過去について、自分達とは何の関係もない世界として清算したつもりでゐるんでせう。

『詩文集』の書評は書きかけのまま。出張から先ほど帰ってきました。申し訳ないです。
早くupしないといかんですね。根保孝栄石塚邦男さま、二宮様、コメントありがたうございました。


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