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昭和初期抒情詩と江戸時代漢詩のための掲示板

121やす:2006/03/21(火) 08:39:37
インターネット上の古書売買について
 「日本古書通信」No.920到着。前回に引き続き古書店主による座談会は後半「扶桑書房・石神井書林篇」。ページ数が限られてゐるので、近代文学雑誌とモダニズム詩集の草分けである名物古書店の歴史も、今回は「垣間見る」といった感じに留まってゐるが、同号「古本講座2」ではさうした市場の歴史的動向が今や、ジャンルではなく環境において大きく変化してゐることについて、つまり具体的にいへばインターネット上での売買「Yahoo!オークション」の功罪についてであるが、座談会で司会を執った川島氏自らによるメスが入ってゐるので、一読されたい。
 私見を述べるならば、目下日本で一番充実してゐる古本サイト「日本の古本屋」データベースであるが、即時に全国の在庫現状を一覧検索できる特長に加へ、保存や刷版の状態が問はれる高額本や和本については、さらに客観的な写真情報を複数付与することが可能になったら、古書業界の仇敵「Yahoo!オークション」の魅力は半減するのではないかと思ってゐる。プロの古書店による「日本の古本屋」と、アマチュア出品者による「Yahoo!オークション」が融合されることは、買取システムの位置づけを考へると実際にはなかなか難しいことと思はれるけれども、川島氏の指摘される、稀覯本ジャンルにおける「日本の古本屋」=「最高値」=「売れ残り」といふイメージ、これを払拭することは早急の課題であらう。捻った古書価に苦しんできた愛書家達がまるまるYahoo!オークションへ完全移行してしまふ前に、或は古本業に手を染めたamazonが稀覯本の世界に進出してくる前に、「登録者へのアラート」や「店舗・年代毎の詳細検索」など、システムの課題として組織全体で取り組んだ方がいいんぢゃないか、とも思はれる。事実、このやうなインターネット上の組合を持たない書画骨董の世界は、パソコンをいぢれぬ年配層がゐなくなった時点で全ての顧客が同時に売り手に、一国一城の店主になることも予想される。酷く喩へるなら、ヤクザ社会の権益がなくなってそこら中にチンピラ風市民がのさばりはじめた日本と同じである。先日、バブル期の値段札が付されたままの委託品を大量に陳列してゐる地域の骨董センターに足を運び、その感を強くした。古書店とは異なり鑑識の点では素人売買同様、保証さへない。
 学術情報データベースとリンクして、生涯教育にいそしむ国民の資料検索・流通機構としてひらかれるのは、果たして予定通り「日本の古本屋」となるだらうか。その際、初版・復刻毎に古本屋の検索結果も分かれるやうになってゐたら、ポータルサイトはWebCatに移行するかもしれない。数年後が楽しみなことである。


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