他者の素晴らしい文章に思った事 - 1451442413

1：灰人＠スキゾキッズ：2015/12/30(水) 11:26:53 ID:DTLn//pQ: 皇后美智子様「橋をかける　子供時代の読書の思い出」から
　生まれて以来、人は自分と周囲との間に、一つ一つ橋をかけ、人とも、物ともつながりを深め、それを自分の世界として生きています。この橋がかからなかったり、かけても橋としての機能を果たさなかったり、時として橋をかける意志を失った時、人は孤立し、平和を失います。
　この橋は外に向かうだけでなく、内にも向かい、自分と自分自身との間にも絶えずかけ続けられ、本当の自分を発見し、自己の確立をうながしていくように思います。

この記述を読んで、非常に優れた考えを示さている、と思いました。
そして、過去に読んだ事のある川端康成の小説の記述を思い出しました。
その文章を引用した自分の文章（日本音響研究所にメールで送った）もあとでこちらに引用してみようかと思います。
「自分と周囲の間に橋をかける」とは、愛情と感心を自分自身と周囲の存在に向け、肯定的に関わろうとする態度とも深く関係するように思います。
ただ、自分で橋をかけ続けようとしても、その橋をかけた向こう側から人が愛をもって交流の対象としてくれなければ、その橋は次第に朽ちていくのではないか、橋を保ち続けるには外から愛情を持って関わってその橋を行き来してくれる人が必要なのではないか、と思います。
橋が朽ちて行く事を肯定し、橋をかけた人に対して＜愚かで劣悪な存在で平和を愛する心や人を愛する心が足りない存在だ＞という立場をとる人達は、
　＜その橋が高度な技術を持って造られていなから、美しくないから、汚いから、臭いから、その橋の向こう側にいる人たちはきっと将来にわたる自分の人生に高度な利益をもたらす存在ではないから＞
といった理由をつけて放ったらかしにする人達で、自らを
　＜平和を愛する正義の味方＞気取りで、自分たちの仲間の島で酒を飲んで盛り上がって、橋をかけている人に対して軽蔑の言葉を投げかけるような人達
であり、普通に人が好むような高度な橋を造ろうとしたら、
　＜今すぐその橋を造るのをやめなさい！＞＜どうやったらその橋を造るのを遅らせる事ができるか？＞＜どうやったらその橋が他者に嫌われあまり通いたくない橋にする事ができるのか？＞
というような事を考える人達が多いのではないか、という事が頭に浮かびました。

私の日常の私的空間でも積極的に嫌がらせもしてくるのに、文字に残る形式では全く交流の対象としようとしない、科学警察系の音響研究機関に送ったメールからの引用をしてみます。

2015-07-22 ネットでの対外活動など
■[生存をめぐる闘争][コミュニケーション][こころ]日本音響研究所に2度目のメールを送ってみた
宛先：info@onkyo-lab.com
件名：質問があります
藤田信之 <toku2501@gmail.com> 6:56
私の大好きな村上春樹の小説の中で多くの人が「今の所の最高傑作」と言われている「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」でも
　「でも【愛】がなければ、世界は窓の外を通り過ぎていく風と同じよ。手に触れる事もできなければ、匂いをかぐ事もできないのよ」
といったセリフをピンクのスーツを来た女性が言うシーンがあるし（記憶に基づいて書いています）、
川端康成の「伊豆の踊子」の中には
　「あなたが私のものであった時、私は百貨店で買います一本の半襟にも、お勝手で包丁をあてます一尾の甘鯛にも、私はしあわせな女らしい愛の心を通わせることが出来たのでありました。
　けれどもあなたを失ってからは、花の色、小鳥のさえずりも、私にはあじけなくむなしいものとなってしまったのでありました。天地万物と私の魂との通い路がふっつり断たれてしまったのでありました。私は失った恋人よりも失った愛の心を悲しみました」
というセリフがあり、こちらもとても印象に残っているのですが、
私風に置き換えると
　「私にまだ【人並みの愛】があった時は、外界の様々なものに対して、私はしあわせな【人間らしい愛の心】を通わせることができたのでありました。けれども、ドーキンスを読んでからと対人関係の希薄さから発狂した後は、花火大会で見る大きな美しい花火の大輪、母の作ってくれた手料理も、私は以前のような【豊かな感受性を持って】味わえなくなってしまったのでありました。天地万物と【私の魂との通い路】が薄れてしまったのでありました。私は不足してしまった感受性よりも、刻まれた不足した愛の心を悲しみました」
というように置き換えれると思いました。