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「記者クラブ」関連スレッド

49・゜*ヽ(´ー`)/。・゜*:2005/01/29(土) 18:37:11
http://www.u-shizuoka-ken.ac.jp/~maesaka/021226_contents/heihakyoukinari31_040728.pdf
  ● 浜田国松の「腹切り問答」
 このため、一九三七年度の予算は前年度の一・三倍にのぼる三十億四千万円に達した。このうち
軍事費は何と全体の半分近い四六・四%を占めた。
 二・二六事件を反省するどころか、若手陸軍官僚が公然と議会政治を否定するような改革案を発表
するなど、軍部の横暴は目にあまるものがあり、軍拡路線を走る広田内閣に対して国民の不満はつのる
一方だった。
 一九三七年一月二十一日。第七十通常国会が新装なった国会議事堂で開かれた。大増税の軍拡予算
を審議する国会だが冒頭から軍部と政党が真正面から衝突した。いわゆる浜田国松の「腹切り問答」 
である。
 浜田は政友会の長老議員でこの時七十歳。衆議院議員当選十一回、議員生活三十四年の大ベテラン
であった。初日の二人目の代表質問者として登壇した浜田は声をはりあげて軍の政治関与を厳しく批判した。
「軍部は近年自ら誇称して我国政治推進力は我等にあり、乃公(だいこうい)出でずんばの概(おもむき)がある。
『五・一五事件』然り、『二・二六事件』然り、軍部の一角より時々放送される独裁政治意見然り。
要するに独裁強化の政治的イデオロギーは常に晴々として軍の底を流れ、時に文武格盾(かくじゅん)し
堤防を破壊せんとする危険があることは国民のひとしくまゆをひそめるところである」
 さらに浜田は「国民的政治機構である政党によって憲政は運用されるべきである。もし軍人が政治活動
をしようとするならば、軍服をぬぎ、サーベルをすて丸腰になって政党をつくるべきだ。軍という立場で
政治を動かそうとするところに危険がある」と語気鋭く寺内陸相に追った。
 浜田は、議会のかけひきに長じた百戦錬磨の闘士であったが、寺内陸相は寺内正毅元帥の長男で、
お坊ちゃん育ちのうえ、中央の軍政にたずさわったのは今回が初めてであった。寺内陸相は浜田の術策に
まんまと引っかかった。
 答弁に立った寺内陸相は「中には或は軍人に対していささか侮蔑するような如き感じを致す所の御言葉を
承りまするが……」と反論した。
 再び立った浜田は「私の演説のどこが軍を侮蔑したか、具体的に答えてほしい」と追及。
 言葉に窮した寺内陸相が「侮蔑するが如く聞こえるところの言辞はかえって浜田君の言われる国民一致
の精神を害するから御忠告を申したのであります」と答えたのに、浜田は憤激し、「速記録を調べて、
僕が軍隊を侮蔑した言葉があったら割腹して君に謝す。なかったら、君、割腹せよ」と詰め寄った。
 互いに興奮し、言葉じりをとらえた子どものケンカじみてみえるが、その背景には軍部と政党の引くに
引けぬ対立があった。国民は浜田の一歩も引かぬ軍部批判と対決に拍手を送ったのである。


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