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「記者クラブ」関連スレッド

28・゜*ヽ(´ー`)/。・゜*:2004/03/10(水) 03:34
http://ugaya.com/column/taisha2.html
 問題はこの後である。職場に戻ったぼくたちを待っていたのは、厳重な箝口令だった。現職の雑誌
編集長が自殺したことがスキャンダルになるのを出版局長はじめ上層部が恐れるのは、この会社の社風
として今さら驚きもしなかった。ぼくが驚愕したのは、出版局の同僚が、まったく誰も、例外なくこの悲劇を
話題にすらしなかったことである。しかも、誰が命じたわけでもないのに、こうなるのだ(社外には話すなと
箝口令が敷かれたが、社内で話すなとは誰も命じていない)。まったく完璧に静かだった。
 いやしくも同僚、それも現役の編集長が激務のさなかに自ら命を絶ったのである。一人の人間が死んだ
のである。これは、自分たちの仕事環境のどまん中で起きた惨事なのだ。それに完全に無関係と言い
切れる人はいないはずだ。ぼくは彼の自殺を「誰かのせい」にしたいのではない。自殺の原因が完全に
プライベートなことだって、ありうる。が、これほどの重大事が起きたことを真摯に受け止めるなら、命の
重みを誠実に考えるなら、問わずにはいられないはずではないのか。「なぜこんなことが起きたのだ」と。
人間なら、記者でなくても問わずにはいられないはずではないのか。「我々の仕事環境の中に、何か
重大な問題があったのではないか」と。
 この問いを、誰も発しなかった。葬儀の翌日から誰もが、また黙々と仕事に戻ってもう話題にもしなかった。
アエラや週刊朝日や書籍編集の同僚が、説明を求めて出版局長室に押しかけたなどという話も聞かない。
説明さえ求めずに、誰もが納得してしまったのだろうか。ぼくは暗澹たる思いに沈んだ。ぼくはそれまで、
朝日新聞社をイヤな組織だと思ったり、居心地が悪いと思ったことはは何度もあったが、「怖い」とまでは
思わなかった。が、この出来事を境に、この上司や同僚たちの無関心と無気力と無作為が文字通り怖く
なった。病んでいるとさえ思った。


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