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信濃藩家中見聞 其の壱

11太ちゃん★:2017/03/01(水) 15:52:38
http://6027.teacup.com/situation/bbs/60585
其の十

頼綱「どうじゃ、順調に進んでおるか?」

勃樹「それが、懸念した通り律令方がなんだかんだと抵抗をしめしております」

頼綱「なに、殿よりの命令だと、頭からかましてやればよいのだ」

勃樹「はい、さよう申し付けましたところ、ひとたびは怯んだ様子でしたが、その後、なにやらお側用人の坂田の守のところへ確認に出向いたようで、、、、」

頼綱「なんじゃと?坂田の守に?」

勃樹「さよう。しかもその坂田の守、あろうことか『殿はそのようなことは申されておらぬ』と、真っ正直に答えたばかりか、『今は、騒動を起こす時ではないとも仰せられている』などと余計なことまでしゃべったとのこと」

頼綱「ええい、アホの坂田め、相変わらず後先が読めぬ提灯持ちじゃのう。あいわかった。その件は拙者の方に任せておけ、至急手は打っておく。それより、殿はそのようなことを申すほど回復しておるのか?」

勃樹「拙者も直接見聞きしたわけではござらんので実情は測りかねますが、お側衆から漏れ聞く情報ですと、どうも良くなったり悪くなったりを繰り返しているようで、、、体は投薬にてなんとか持ちこたえているようですが、やはりご思考のほうは日に日に衰えを見せているとのこと、、、」

頼綱「さようか、もともと頑強な質ではない上、あの齢だ、既に我らの策謀を覆すほどの力は無いと見る」

勃樹「それならばよいのですが、、、、」

頼綱「時に貴公、最近また居酒屋通いをしておるそうじゃのう」

勃樹「はっ?、へへっ、まあ時には息抜きもしませんと、、、、」

頼綱「息抜きもよいが、酔って余計なことを口走るでないぞ! オヌシが『次の当主は拙者でござるー』などと息巻いていたとの噂が出ておる」

勃樹「ギョギョ!」

頼綱「オヌシと同門で赤門出身の元瓦版屋、薬師丸何某とかいう者と飲んで喋っていたとの報告が入っておる。新城落慶も近いことゆえ、少しは自重いたせ!」

勃樹「申し訳もござらん、、、」

頼綱「まあよい、拙者の方も、今から町奉行所へ出向かねばならぬ。隠居の件をもうひと押しせねば、奉行所の腰が重くてらちが明かん。オヌシも律令方を抑え込むのじゃ、どんな手を使っても構わん」

勃樹「かしこまってござる。では早速に、御免」


頼綱(やはり皆行の守では荷が重いかもしれんな、、、藩内の人気もない上どうも酒に弱い。幸い、城代もやっとこちらの懐に入って来たゆえ、無理して皆行を押し立てる必要も無いかもしれぬ、、、万が一の時は奴に責任を負わせて詰め腹を切らせればよいしな、、、ここはしばらく慌てぬ方が得策かもしれぬ、、、、)

(つづく)


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