4.Ryle: The Concept of Mind
オックスフォード学派(日常言語分析)の古典。
哲学者の石黒ひでさんは、英国留学が決まった時、
イギリス哲学を全く知らないので、船の中で何を読んだら良いか尋ねたら、
本書を推薦されたそうです。
みすず書房から邦訳も出てますが、高価です。
5.Austin: How to do things with Words
Ryle と並んで、日常言語学派のもう一人の領収オースティンのハーバード大学での講義録。
『言語と行為』というタイトルで講談社学術文庫に邦訳あり。
私は大修館から出ていた旧訳を読みましたが、そのあまりに緻密な議論に驚き、多少辟易しました。
6.Friedman: Capitalism and Freedom
本書も狭い意味での哲学書ではありませんが、
コンパクトなサイズ感と、英文の読みやすさから推薦します。
日経BPクラシックス『資本主義と自由』として邦訳あり。
7.Kripke: Naming and Necessity
20世紀後半「分析哲学」で最も有名な本。
記述理論についての知識は必要だけど、講義録なので英文自体は読みやすい。
産業図書から『名指しと必然性』として邦訳あり。
8.Benatar: Better Never To Have Been
Antinatalism (反出生主義)のバイブル。
邦訳は『生まれてこないほうが良かった』(すずさわ書店)がありますが、
この邦訳タイトルはミスリーディング(誤訳?)で、
適訳は「(そもそも)生まれてしまわない方が良い」です。
9.Morioka: What is Antinatalism?
今回の大穴。森岡正博さんの英語論文集。
日本人が書いた英文なので、非常に読み易く、
アマゾン価格も¥1,180 と非常に良心的。