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うのはなさんを褒め称える板

550神の子様:2020/05/10(日) 20:33:11

> たとえば、心の中で偏見だとは思いながらも、「女性のほうが家事や育児に向いている」「男性のほうがリーダーシップがある」といった固定観念(ステレオタイプ)を持つ人は案外多いのではないだろうか。
『偏見や差別はなぜ起こる?』(ちとせプレス)によると、社会心理学ではステレオタイプ、偏見、差別は、それぞれに定義があるという。
 まずステレオタイプとは「ある集団に属する人々に対して、特定の性格や資質をみんなが持っているように見えたり、信じたりする認知的な傾向」、偏見は「そのステレオタイプに好感、憧憬、嫌悪、軽蔑といった感情を伴ったもの」。そして差別は「ステレオタイプや偏見を根拠に接近・回避などの行動として現れたもの」としている。
 
 また、一般に社会心理学では、一個人の先入観ではなく、なんらかの社会集団、社会的カテゴリーから生じる偏見や差別を対象にしている。偏見や差別については、これらの区別を前提にして考えなければならないのだ。
敵を見下すことで
自己肯定感を高めるのが本質
 それでは、なぜ人間社会において、偏見や差別が起きてしまうのだろうか。北村氏はこう説明する。
「簡潔に言うと、『人には自分が有利になりたい、偉くなりたい』という心理があるからです。心理学用語では『自尊心』、今のはやり言葉だと『自己肯定感』とも言い換えられます。たとえば、自己肯定感が低い人が、違うタイプの人をけなして、自分のほうが上だと思うことで、相対的に自己肯定感を補うのが一般的なケースといえます」
 社会心理学では、人は味方と敵を分ける心理が働き、自分にとって大切な味方を「内集団」、それ以外の敵を「外集団」と区別するのが基本的な考え方とされる。
 外国人差別はこの典型的なパターン。特にヘイトスピーチの対象となりがちな在日韓国人や中国人は、日本人にとって身近な存在だからこそ敵だと判別されやすく、偏見や差別が頻発するのだ。
 偏見や差別にさらされる対象は、LGBTや障害者などのようにマイノリティー側であることが多い。日本のマイノリティー差別の問題について、北村氏は以下のように指摘する。
「日本は諸外国と比べても、自分たちが社会の中で『普通』の存在だと考えることで安心感を得る人が多い傾向があります。障害者問題、性的マイノリティー問題、民族差別の問題においても、偏見や差別を持つ側がマジョリティーであることに安堵感を抱き、日々の生活を送っています」
 民主主義国の日本では、原理的にあらゆる意見が多数決によって決められることが多く、少数者の意見が黙殺されやすいのも確かだ。
「とはいえ、それでは少数派が常に負け続けることになり、人権的な価値が侵害され、不公正な社会になります。そのような社会にしないためにも、マイノリティーへの配慮が必須なのです」
マイノリティーへの理解が
必要不可欠
 偏見や差別が生じてしまうのは仕方のないことであり、決してゼロになることはないと考える人のほうが多数派かもしれない。しかし、北村氏は社会全体で真剣に取り組めば、それほど難しいことではないと語る。
「現実問題として、偏見や差別をゼロにすることは難しいかもしれませんが、少なくとも努力次第で極力減らすことはできるはずです。そのためには、マイノリティーの人への理解を深めることが重要。たとえば、義務教育の段階で、障害者施設を訪問するなど、障害者と触れることで知ることが何よりも大切です。ただ、接触仮説といって、理解が深まることでますます嫌悪感を抱くケースも少なくありませんが、そこは教師の力量によって感情を変えることもできなくはないと思っています」
 個人的な感情はどうしようもできないと考える人も多いかもしれない。ただ、それを仕方がないことだと社会が認めてはいけない。感情を法律で罰することはできないが、モラルが低いとはいえるだろう。
 日本社会も徐々に偏見や差別がいけないことだという認識が深まりつつあるようにも思えるが、現実ではまだまだマイノリティーへの理解は足りていない。差別根絶のためには、まず知識を得ることが最初の一歩のようである。

※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら


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