したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

傍流まじめな話版

1874転載(禁止用語):2021/04/07(水) 14:56:14
    培養肉の技術は完成している

 食糧生産を環境問題から見ると二つの側面がある。
ひとつは世界人口に見合った食料を生産できるかという問題。
野生動物は基本的に食料が増加すれば個体数が増加して、食料が減れば個体数も減る。
人類も動物である以上、基本的にはこの図式に従うが、野生動物と
違って、自らの努力で食糧生産が可能である。

 グローバル・キャピタリズムは自らの生き残りのために人口を増やす政策に力を入れ、増加した人口を養うために
食糧増産にも力を入れるが、地球の生産力の上限は生態学的に決まっているので、技術的にどこまで人間の食料に回せるかは大きな問題だ。
もうひとつは、生態系の生産力を人間の食糧増産のために利用すると、その分、野生動物の食料が減るという問題がある。
原生林や原野に棲息する動物を獲って食べるのは自然保護に反するが、牧場で飼っている動物を食べるのは自然保護に反しないという議論があるが、これは倒錯であって、
牧場も田畑も元はと言えば野生動物が棲息していた生態系を改変して造成した人工生態系で、その結果多くの野生動物が滅亡したのだ。

 人類が食糧増産に力を入れれば入れるほど、野生動物のすみかは少なくなってしまう。
そこで生態系に依存せずに食料を作れないかという話になる。牛や鶏の肉も、今は人工的に作れるようになった。
2013年に、オランダで世界初の培養肉ビーフバーガーが作られた。細胞培養で増やすだけだから、牛を飼わないですむ、つまり殺さなくても本物の肉が手に入れられるようになったのだ。
動物愛護の人たちがすごく推奨している。筋肉細胞を作り出す体性幹細胞を取り出し、それを培養してやれば肉ができる。

 ただ、今のところコストが莫大にかかる。オランダで開発され、2013年の試食会に供された大よそ100グラムの
ハンバーグの価格は3500万円だった。全く実用的ではない。

    『環境問題の嘘』令和版 池田清彦 著


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板