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傍流まじめな話版

1716シャンソン:2019/07/12(金) 12:54:29
    「油の道」が中国の胸先三寸で閉鎖できる怖さ

 南シナ海が「中国の海」になると、日本にとって非常に厄介なことになります。
端的に表れるのが「シーレーン(油の道)問題」です。
資源のない日本はその多くを輸入に頼らざるをえません。エネルギーとしてもっとも重要なのは石油で、
日本に向かうタンカーの8割以上が、南シナ海を通っています。

 シーレーンの距離が伸びればさまざまなコストが上昇するため、最短であることが非常に重要です。
実際、南シナ海を避けロンボク海峡を通るルートもありますが、中国のH6爆撃機が南沙諸島の滑走路を使用すれば、この海峡は攻撃範囲に入ってしまいます。
南シナ海の「油の道」が、中国の胸先三寸で閉鎖できるのは、好ましい状況ではありません。

 この「油の道」は日本だけでなく、台湾や韓国も同じく8割以上を頼っていますので、中国がいきなり通航禁止にすることはないと思います。
もしそれをすれば国際的な評価が下がり、「世論戦」に負けることになりかねないからです。
 でも南シナ海が「中国の内海」となることで、ほんの少しのことで日本は打撃を受けてしまいます。

たとえば、この海域に「海賊が出没してタンカーを襲っている」という状況を作る。あるいは、東シナ海での日本との緊張や係争を理由に「日本に向かう船舶の航行を妨害する」と
言うだけで、タンカーが来なくなるでしょう。なぜかというと、現在航行しているタンカーには、日本人乗組員がほとんどいないからです。自分とは関係ない国のエネルギー政策のために、
命を賭けて石油を届けてくれる外国人はいないと思います。

 第一次世界大戦も最初は船舶の航行妨害から始まりました。
日本の国益を守るシーレーン防衛という観点からも、南シナ海を「中国の内海」にしてはいけないのです。

 『高校生にも読んでほしい平和のための安全保障の授業』 佐藤正久 著


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