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傍流まじめな話版

1638シャンソン:2019/04/06(土) 18:13:14
      永遠の命を得る生き方

 かつて阪神タイガースの監督をしていた吉田義男さんが、阪神の監督を退任後、
フランスに渡って、フランスのナショナルチームを七年間指導されたことがありました。
 吉田さんが任期を終えて帰国なさった時に、「フランス人に野球を教える上で何が一番難しかったですか」
という質問を受けて、彼は意外にも「送りバント」と答えています。

 「送りバントを教えるのに三年かかりました」とおっしゃったのですが、送りバントが技術的に難しいわけではないと思うのです。
フランス人は、「自分がアウトになるのがわかっていて、なぜバントをするのですか?」と訊いてくる。
つまり、「自分はアウトになるけれども、走者を生かす」という、送りバントの発想を持つことができないのですね。

「送りバント」という発想の根底には、日本人独特の死生観があるのではないでしょうか。
西洋の権力者が不老不死の薬を求めたという話を、私は何度か聞いたことがありますが、日本人が不老不死の薬を求めたという話は、
聞いたことがありません。

 人間であれば、誰もが「永遠」に憧れるものだと思いますが、その「永遠」の概念が、西洋と日本とでは違うのです。
目に見える肉体を長く保つことで、「永遠」を手に入れようとした西洋人。それに対し、日本人は、「肉体には限りがある。でも、自分の思いを受け継いでくれる
人がいたら、自分の命は永遠である」と信じてきたのではないでしょうか。

 だから日本人は、自分は死んでも周りの人を生かすことによって、永遠の命を得ると考え、そういう生き方を大切にしてきたように感じます。こうした日本人特有の死生観は、
神話に根ざしていたのですね。

  『幸せの神様に愛される生き方』 白駒妃登美 著


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