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傍流まじめな話版

1544シャンソン:2018/08/08(水) 11:53:16
     分別することによる無駄な労力とお金

 ゴミの総量については、2017年3月28日に環境省が発表した
「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成27年度)について」という資料を使う。
それによると、ゴミの総排出量は年間4398万トンとなっている。リサイクル率などは
参考にならないので、単純に約4400万トンのゴミが出たとする。

 次に、名古屋市の例では、ゴミを分別して集めるとキログラム当たり80円、分別しないで集めると25円ほど市民税がかかる。
これは当然で、分別したゴミを集めるには、分別の種類ごとに曜日を決めてトラックを手配し、作業員もそろえなければならない。またゴミの分別数にもよるが、
収集場所を変えなければならないとか、収集に特別な協力を要するような場合があり、分別収集はとにかく手数がかかる。

 また、地方によっては分別が正しく行われいるかのチェックがある市町村もあり、ゴミというものがかなり個人的で、見られたくないものも含むことを考えると、ゴミの
中身を検査して、手紙などを探し、個人を特定してその家の前に持っていくというやり方は、環境を口実にした個人の覗き趣味に自治体が加担しているといえるだろう。
 ともかく、分別しない時の差額は55円だから、55円×1000キログラム×4400×10000(万トン)で、処理費は2兆4200億円になる。

 ある方法で計算した結果、別の角度から検算をする必要がある。ゴミには、家庭から出るものの回収系があり、さらに事業系が総廃棄量の30%というのは確実だから、家庭と回収系だけの場合、
1蝶7000億円程度になる。しかしゴミの処理費が1兆円を超えるという試算は、かなりバッシングを受けるだろう。これまで著者が聞いている話では、家庭のゴミの処理費は3000億円程度とされている。
この3000億円には、地方自治体が個別にいろいろな名目で出している費用や、場所を提供してくれる人への謝礼などは含まれていないので、おおよそ5000億円程度とみなすのが適当かもしれない。

 ここでは、分別をやめることによって税金約5000億円節約できるとして、先に進む。
個人の家庭では、分別が始まってから「専用ゴミ袋」を買って使わなければならなくなった。ゴミを捨てる時に、買ったばかりの袋を使うというばからしい制度だが、これも現実なので、現実を踏まえて家庭の負担を計算してみた。
日本のゴミ総排出量は4400万トン程度で、1人当たり1日1キログラム程度である。家庭から出るゴミの平均比重は0.1ぐらいなので、総量で4億4000万立方メートルとなる。自治体が指定しているゴミ袋はだいたい20リットルから50リットルなので、
平均的に35リットルの袋を使うとすると、135億枚程度となる。

 一方自治体が指定しているゴミ袋は利権などがあり、同じ大きさでも10円(三田市)から110円(草津市、いずれも著者調べ)まである。同じ材質なのでほぼ同じ値段のはずだが、環境のことは調べると奇妙な数字ばかり出てくるので、これぐらいではへこたれないことにする。
そうすると、1枚20円として総計で2700億円となり、かつてゴミ袋に使っていたスーパーのレジ袋の売り上げとだいたい同じような数値だ。

  『今、心配されている環境問題は、実は心配いらないという本当の話』 武田邦彦 著


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