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「うのはな」さん 専用掲示板

4004シャンソン:2018/07/11(水) 16:19:04
       カレーライスの誕生

 カレーというとインドを思い浮かべるが、カレーライスが最初に作られたのはイギリスである。
カレーの語源ははっきりしないが、タルミ語で野菜や肉などの具を意味する「カリ」という言葉に由来するとされている。
また、「カリ」という言葉は、ご飯に掛けるソースを意味するという説もある。

 インドを植民地としていたイギリスは、香辛料を使った料理を「カリー」と総称するようになり、インドのコメと香辛料を混ぜ合わせた
マサラからカレーライスを作った。インド北部ではナンを食べ、南部ではコメを食べる。カレーをイギリスに紹介したヘイスティング(後に初代ベンガル総督)は、
コメを食べるベンガル地域に駐在していたため、コメとカレーシチューを組み合わせた料理として紹介された。イギリス人がご飯を食べるのは違和感があるかも知れないが、
イギリスの人びとにとってコメは主食というよりも野菜と同じ感覚である。コメにカレーシチューを掛けた「カレー&ライス」は、イギリスの人々にとって抵抗のないものだったのだろう。

 やがて、イギリスではスパイスを組み合わせてカレー粉を開発した。このカレー粉の発明によって、カレーは簡単にできる料理になり、イギリスの船乗りたちは、日持ちのしない牛乳の代わりに保存性の高いカレーパウダーを
利用してシチューを作った。このシチューに、航海食として欠かせなかったジャガイモが入れられたのである。
 こうして、カレーライスはイギリス海軍の軍隊食となった。

インドでは、カレーはとろみがなく、スープ状である。しかし、イギリス海軍では船の揺れに対応するために、カレーにとろみをつけるようになったと言われている。
このとろみのあるカレーが、現在、私たち日本人が愛するカレーライスの原型なのである。

    『世界史を大きく動かした植物』 稲垣栄洋 著


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