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「うのはな」さん 専用掲示板

2477シャンソン:2018/01/26(金) 18:59:35
    アニサキスを恐れずに魚を食卓に

 日本人の魚介類をよく食べることは世界でも一、二番を争うかもしれません。
我々の日常の食卓では、毎日魚が料理の一品として載らないことはないのではないかと思われます。
海に囲まれた島国ということもあって、親潮と黒潮にのって回遊してくる魚、あるいは日本列島の近海に住み着いている魚たちの
なかには、一度口にすると忘れられないような美味の魚介類がたくさんあります。

 私などは北海道のオホーツク海で育ったので、北の魚が大好きです。四季折々にあの魚の忘れられない味をいつも思い出しています。
ところが、近年になってから魚介類にたいへん疎ましい感染症が発生しました。それは、二〇一七年になってから特に報道されるようになった
寄生虫のアニサキスです。

 アニサキスというのは、「回虫目アニサキス科アニサキス属」に属する綿虫の総称です。幼虫が寄生している魚介類を、他の魚介類が食物連鎖によって食べます。
そして、その魚介類を食べることによって、人に感染します。口から入ったアニサキスは、胃袋に入ると粘膜に刺さり、激しい胃の痛みや嘔吐を発生します。これらの症状はアニサキスそのものの
胃粘膜への刺激と、感染のアレルギー反応によってさらに悪化すると考えられています。

 感染後、数日間放置しておいてもアニサキスはほとんどが胃のなかで死滅してしまうのですが、その症状が重い場合には内視鏡で胃のなかにアニサキスが存在することを確かめて摘出します。
このアニサキスが感染しやすい魚としてよく知られているのが、イカ、サバ、アジ、サケ、タラなどです。この他の魚にも感染する機会が多いとされていますから、生食するときは気をつけなければなりません。
ただ、アニサキスは熱に弱く六〇度で一分以上加熱すると、ほとんど死滅します。

 厚生労働省の判断では、マイナス二〇度で二十四時間以上冷凍することでも、ほとんど死滅すると言われています。
さて、この魚介類ですが、アニサキスの感染がこわいからと言って、食卓から取り除くことはできないのです。なぜなら多くの魚介類には、EPA(エイコサペンタエン酸)DHA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸が含まれているからです。
これらの脂肪酸は動脈硬化を防ぐというはたらきがあるので、生活習慣病を予防するためにも、たいへん役立つ成分なのです。

 その作用機序は、血液中のコレステロールのうちの悪玉コレステロールと呼ばれている、LOL(低比重リポプロテイン)や中性脂肪を減少させ、その結果として別名善玉コレステロールと呼ばれているHDL(高比重リポプロテイン)を増やすことによるとされています。
ただ、EPAやDHAは非常に酸化しやすいという性質を持っています。つまり少し放置しておくと油やけをして味も半減してしまいます。したがって調理する上では、なるべく新鮮なものを魚がとれてからあまり時間をおかないうちに食卓に並べることが大切になってきます。

 『世界一しあわせな臨終その迎え方の秘訣』 志賀貢 著


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