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「うのはな」さん 専用掲示板

1654シャンソン:2017/04/04(火) 19:07:32
    自己投資すればサムシング・グレートからのギフトがある

 私たちは研究者のプロフェッショナルです。プロはいざというときには
身銭を切らなくてはいけません。研究というものには、タイミングがあります。
研究費が足りないから、研究をやめようということにはなりません。お金は必ずあとから付いてくると
信じて、銀行に借りにいったりします。

 定年まで大学に勤めると退職金がもらえるので、それを担保にして、研究費を借りる算段を整えます。
すると、人間は真剣にならざるをえません。
 研究も、ある意味では競争です。研究や学問は本来、競争のためのものではありませんが、残念ながらいまの資本主義社会では、
競争せざるをえません。とくに自然科学や工学分野は特許争いが絡みます。ですから、2番でもいいじゃないかというわけにはいかないのです。

 研究費が足りなくなったら、自分で研究費を調達しなくてはなりません。私は、一貫してそれをやってきました。
こうしたことを続けていると、どこからか助けてくれる人が現れます。あるとい、経済同友会の講演でバイオテクノロジーの話をしました。講演後の会食の席で、
「いま、何に一番困っていますか」とたずねられたので「研究費です」と答えました。

 バイオテクノロジーの研究には、お金がかかります。研究の最前線で実働部隊として働いているのは、大学院の博士課程にいる学生たちです。
年間で、1人が大体100万円の研究費を使います。しかし、文部科学省からは10万円くらいしか研究費が支給されません。研究によっては、そんな学生を何十人も必要とする場合があります。
その話を聞いたある方から、5億円を提供してもいいという申し出がありました。

 しかも、「研究成果は、お宅の会社には何のメリットもないかもしれません」と答える私に対して、「日本のためにやってください」ということでした。
この5億円によって、研究の競争に勝つことができたのです。
 それは、そのといまで私が身銭を切ってきたからだと思います。それをサムシング・グレートが見ていてくれて、そこからギフトがきたのではないでしょうか。
お金に限らず、こういうことがときどきあります。

 身銭を切るということは、最近の言葉でいえば、「自己投資をする」ことにもつながります。
自分で本を買ったり、講演会を聴きに行ったり、展覧会やコンサートに出かけたり、外国で見聞を広げたり、さまざまなことがあると思いますが、とにかく自分自身に対して投資をするのです。
すると、いつの日かわかりませんが、サムシング・グレートからのギフトに恵まれると思います。

    『望みはかなうきっとよくなる』  村上和雄 著


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