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「うのはな」さん 専用掲示板
1474
:
トンチンカン信徒
:2017/03/04(土) 12:50:12
>>1473
類似品
〜つづき〜
「あのー……かけそば……2人前なのですが……よろしいでしょうか」
「えっ……どうぞどうぞ。さぁこちらへ」
と2番テーブルへ案内しながら、そこにあった「予約席」の札を何気なく
隠し、カウンターに向かって
「かけ2丁!」
それを受けて
「あいよっ! かけ2丁!」
とこたえた主人は、玉そば3個を湯の中にほうり込んだ。
2杯のかけそばを互いに食べあう母子3人の明るい笑い声が聞こえ、話も
弾んでいるのがわかる。カウンターの中で思わず目と目を見交わしてほほ笑
む女将と、例の仏頂面のまま「うん、うん」とうなずく主人である。
「お兄ちゃん、淳ちゃん……今日は2人に、お母さんからお礼が言いたいの」
「……お礼って……どうしたの」
「実はね、死んだお父さんが起こした事故で、8人もの人にけがをさせ迷惑
をかけてしまったんだけど……保険などでも支払いできなかった分を、毎月
5万円ずつ払い続けていたの」
「うん、知っていたよ」
女将と主人は身動きしないで、じっと聞いている。
「支払いは年明けの3月までになっていたけど、実は今日、ぜんぶ支払いを
済ますことができたの」
「えっ! ほんとう、お母さん!」
「ええ、ほんとうよ。お兄ちゃんは新聞配達をしてがんばってくれてるし、
淳ちゃんがお買い物や夕飯のしたくを毎日してくれたおかげで、お母さん安
心して働くことができたの。よくがんばったからって、会社から特別手当を
いただいたの。それで支払いをぜんぶ終わらすことができたの」
「お母さん! お兄ちゃん! よかったね! でも、これからも、夕飯のし
たくはボクがするよ」
「ボクも新聞配達、続けるよ。淳! がんばろうな!」
「ありがとう。ほんとうにありがとう」
「今だから言えるけど、淳とボク、お母さんに内緒にしていた事があるんだ。
それはね……11月の日曜日、淳の授業参観の案内が、学校からあったでし
ょう。……あのとき、淳はもう1通、先生からの手紙をあずかってきてたん
だ。淳の書いた作文が北海道の代表に選ばれて、全国コンクールに出品され
ることになったので、参観日に、その作文を淳に読んでもらうって。先生か
らの手紙をお母さんに見せれば……むりして会社を休むのわかるから、淳、
それを隠したんだ。そのこと淳の友だちから聞いたものだから……ボクが参
観日に行ったんだ」
「そう……そうだったの……それで」
「先生が、あなたは将来どんな人になりたいですか、という題で、全員に作
文を書いてもらいましたところ、淳くんは、『一杯のかけそば』という題で書
いてくれました。これからその作文を読んでもらいますって。『一杯のかけそ
「作文を読み終わったとき、先生が、淳くんのお兄さんがお母さんにかわっ
て来てくださってますので、ここで挨拶をしていただきましょうって……」
「まぁ、それで、お兄ちゃんどうしたの」
「突然言われたので、初めは言葉が出なかったけど……皆さん、いつも淳と
仲よくしてくれてありがとう。……弟は、毎日夕飯のしたくをしています。
それでクラブ活動の途中で帰るので、迷惑をかけていると思います。今、弟
が『一杯のかけそば』と読み始めたとき……ぼくは恥ずかしいと思いました。
……でも、胸を張って大きな声で読みあげている弟を見ているうちに、1杯
のかけそばを恥ずかしいと思う、その心のほうが恥ずかしいことだと思いま
した。
あの時……1杯のかけそばを頼んでくれた母の勇気を、忘れてはいけない
と思います。……兄弟、力を合わせ、母を守っていきます。……これからも
淳と仲よくして下さい、って言ったんだ」
しんみりと、互いに手を握ったり、笑い転げるようにして肩を叩きあった
り、昨年までとは、打って変わった楽しげな年越しそばを食べ終え、300
円を支払い「ごちそうさまでした」と、深々と頭を下げて出て行く3人を、
※
http://trs00.mxcd.imodesearch.jp/?url=http%3A%2F%2Fwww.midorii-clinic.jp%2Fkyuukei%2Fimg%2Fipainokakesoba.pdf&kw=%E4%B8%80%E6%9D%AF%E3%81%AE%E6%8E%9B%E3%81%91%E8%95%8E%E9%BA%A6&guid=on
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