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読書紹介板

90転載:2017/02/21(火) 20:57:32
  『神は細部に宿る』とは

>もとは、建築のデザインの世界の言葉です。
ミース・ファン・デル・ローエというシカゴで活躍した建築のマイスターが
鉄骨とガラスの建築のプロトタイプを作った人なんですが
装飾を廃したミニマリズム(シンプルがいいという考え)にもかかわらず
ディテール・・・つまり細部 これはおもに接合部のデザイン
サッシと枠、枠と方立て、横ざん、鉄骨など部材のみえかたを
いかにシンプルかつ、綺麗にみせるか
そういうことに凝った人なんです。
彼はレスイズモア(少ないことは豊かなこと)という名言も残しています。

バルセロナチェアとか、インテリア雑誌の定番ですよね。
ミッドセンチュリーブームで雑誌Casaブルータスとかでとりあげて
「神は細部に宿る」はすっかり有名になりましたね。
かっこよいデザインって実はディテールに相当の苦労があるんだぞ
ってミースは言いたかったのでしょう。

建築雑誌には「ディテール」という専門誌もあるくらい、建築はおおまかな
形以上に、細部のおさまりが美しくないと全体も値打ちないよという哲学が
浸透しています。
若手の建築家が設計したした建物は現場での詰めがあまく「ノン・ディテール」
とけなされたれりすることがあります。
神様不在の建物って話ですね。
仏作って魂入れず。

昔は、細部といえば装飾のことでしたが、モダンデザインはシンプルになりつつも
細部に美学を浸透させることで、装飾を超えたと言えるのではないでしょうか。

細部の極地といえる建築にイタリアのカルロ・スカルパという建築家の作品が
あります。
アパレルデザインでも、ディテールに凝るデザイナーがいますが、どちらかと
いうと馬鹿にされますね。
素材や形の時代感覚や世界観で勝負するというのが王道。
工業デザインもやはり、色や形、質感が主要課題。
共通しているのは、シンプルに形を決めようとすればするほどディテールを
削る方向にいく。これがアイデアのみせどころだったりします。

やはりそういう意味で「神は細部にやどる」は建築、インテリア特有の
価値観と捉えたほうがわかりやすいのではないでしょうか。

決して人生相談に出てくるような意味はないと思います。
だいたい建築家の言葉はひとりよがりで素人を煙に巻くような
ものが多いですから。


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