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読書紹介板
791
:
アクエリアン
:2018/07/14(土) 21:28:28
コリン・ウィルソン、オウムを語る2
私は常にこの問題に魅せられ、2作目の『宗教と犯行人』(邦題:アウトサイダーⅡ)では、宗教的不適応者とその幻影に ついて、さらに最近の「Slouching towards Bethlehem」では、かなりの紙幅を割いて、奇妙な夢想を抱く人、あるいは奇妙な 瞬間を持つ人、つまり森羅万象がまったき善であるという感覚をもつ人について語っている。人間は、基本的には動物の中 で唯一、まだ進化する余地のある生き物である、というのは事実だ。たいていの動物は、現状に満足して留まっているが、 人類は唯一、足踏みしてその場に留まっていることに我慢ならない性癖をもっている。しかも支配的な5パーセント、20人に ひとりにはそれがいっそうあてはまる。これは実数にしたらかなりの数になるわけで、この途方もなく大勢の人間が、根本の ところでは何とかして平凡な日常を超えたい、意識の違った段階に進みたいと願っている。人類は進化の次の相へ到達す る段階に来ていると私は信じている。それが、私がものを書き始めて以来の信念だ。つまり、人間が精神に対する新たな支 配力を手に入れる、現在よりはるかに容易により高い意識レベルに達する能力を得られる、と。つまりマズローがいうところ の至高体験、これは必ずしも神秘的な心象とは限らず、万物は素晴らしいとありありと感じられる陶然たる幸福感を味わう 体験だ。
この恰好の例としてよく私が持ち出すのは、グレアム・グリーンがひどい鬱状態の時に試したロシアン・ルーレットだ。一発 だけ弾を込めたリボルバーの引き金を引き、撃鉄の鳴る音だけが聞こえてきt時、グリーンは無上の幸福に圧倒され、それ はあたかも不意に明かりが点いて、宇宙が美と驚異に満ち満ちていることを目の当たりにしたかのようだったと書いている。 忘れてならないのは、明かりが灯されたのだとしても、そこに見るのは、明かりを点ける以前からそこにあった物だということ であり、グリーンの場合でもそれは例外ではない。
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