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読書紹介板

1664アクエリアン:2019/07/04(木) 16:39:29
三島由紀夫豊饒の海第三巻「暁の寺」を読む

しかるに唯識はここにとどまらない。その先、その奥に、阿頼耶識(アーラヤしき)といふ究極の 識を設想するのである。それは漢訳に「蔵」といふごとく、存在世界のあらゆる種子(しゅうじ) を包蔵する識である。

 生は活動している。阿頼耶識が動いている。この識は総報の果体であり、一切の活動の結果であ る種子を蔵めているから、われわれが生きているといふことは、畢竟、阿頼耶識が活動しているこ とに他ならぬのであつた。

 その識は瀧のやうに絶えることなく白い飛沫を散らして流れている。常に瀧は目前に見えるが、 一瞬一瞬の水は同じではない。水はたえず相続転起して、流動し、繁吹を上げているのである。


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