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読書紹介板

1569アクエリアン:2019/05/23(木) 18:53:50




てとり


VINEメンバー
5つ星のうち5.0
多面的で的確な分析に基づいて、日本の対中姿勢を論じた本です 2018年6月30日

近年、国民レベルまで緊張感の高まりが起こりつつある日本の対中姿勢を分析した本書は、その切り口を

1.靖国神社
2.海洋権益
3.食の安全
4.島しょ防衛

に絞り、1970年代にさかのぼる歴史的経緯にも触れながら、著者の考えを解説しています。

それによれば、力をつけた中国に対する日本の脆弱性への国民の不安感が、日本の対中政策を決める決定的な要因の一つらしく、
依然として社会全般が自己抑制的な対中姿勢を保つ一方で、この不安感を煽り立てる事により、かつては社会の”周辺”にいる一派に過ぎなかったナショナリストが、日本社会そして政治に対して影響力を強めているとの事です。

戦前日本のポピュリズム - 日米戦争への道 (中公新書)には、国民感情を刺激し政府を攻撃する動きにより、合理的な選択肢への国民の反感が高められ、最終的に、避けられたはずの敗戦という結末へと向かっていく社会状況が描かれていたのですが、本書にはこれを連想させる点もありました。

しかし、日本の対中姿勢は日本だけで決まる訳でもなく。

本書では、中国の対日姿勢が日本の対中姿勢に与える多大な影響力にも触れており、つまる所、

力を得た中国に弱みを握られつつある状況に、日本国民が不安を覚え、その不安感を利用してナショナリストが国内で勢力を強める。
中国が対日融和政策を取れば、この状況も改善する可能性があるが、これは難しくなりつつある。

と言った所なのでしょうか。

受動、適応が、日本の特徴とする考えがありますが、本書の分析もこの考えを導き出しています。

10年後、20年後に、過去を振り返


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