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読書紹介板

1568アクエリアン:2019/05/23(木) 18:52:24
Fernald
5つ星のうち3.0
力作だがfindingは何なのか? 2018年10月7日

日本の対中国政策を丹念に分析した文句なしの力作。毒餃子事件など、類書ではまず取り上げられない事例も扱っているし、日本語の書籍もしっかりと読み込んでいるし、更には元首相をはじめとする政府高官へのインタビューも行っており、日本の対中政策決定過程の真実に相当程度迫っているのではないかと思う。日本人研究者による日本の対中政策の研究書は山ほどあるが、ここまでしっかりと日本政府高官にインタビューして書かれた本が絶無なのは情けないことである。日本人研究者の奮起を期待したい。

ただ、この書物が国際的に評価されているかといえば、微妙なところもあるのではないか。この研究を通して、筆者は何を発見したのか(finding)、筆者の議論(argument)は何なのか、さっぱり分からなかった。悪い意味で、日本のこの分野の研究と同じなのである。強いていえば、政府外の利益集団の声が大きくなり、日本政府の政策決定過程に以前よりも大きな影響力を行使している、という点だろうか。


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