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読書紹介板

1440アクエリアン:2019/04/28(日) 22:42:49

LET2FOREVER9BE

5つ星のうち4.0
もし自分の身近な人がカルト教団への入信希望を持っていたとしたら。 2018年7月17日
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著者は信州大学の修士課程を卒業しており、学生時代からキルケゴール、ニーチェ、ショーペンハウアー、ハイデガーなどに傾倒した、思索的な性格の男性である。その彼が、オウムに惹かれ、周囲の友人、家族たちの反対を押し切り入信に至り、教団で送った日常と、オウムの行動に疑問を抱き、脱会、そして報道に対して証言を行うまでに至った過程が描かれている。

出家後の生活は我々外部がイメージする通りのカルト教団の有り様ではあるが、このような思慮深い著者が疑問を抱きながらもそこで1年以上の期間にわたり生活していたことは、自分の決断が誤りであることを認めることがいかに困難であるか、の実例ではないか。また、個人的には入信に至る葛藤のくだりを興味深く読んでいたのだが、文を読み進めながら「自分の家族がもしカルトに入信希望を持ったときに、どのように対処ができるか」を考えていた。著者は前段に書いたように思索家であり、高校時代の先輩の自殺、また大学時代の同級生の事故死といった経験から、死生観について考えることが多かったことが伺われる。そして、自身が鬱で苦しんだ時代も経て、哲学、宗教哲学といったものに救いを求めようとした時代にオウムと出会っている。


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