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読書紹介板

1421アクエリアン:2019/04/27(土) 14:54:56
本書はオウム真理教によるサリン事件の解決に大きく貢献した台湾出身の化学・生化学・毒性学の専門家でコロラド州立大学名誉教授のアンソニー・トゥー氏によるもの。あとがきがないため分からないが、同じ説明が何度も出てくるので、月刊誌か何かに書かれた短い文章をまとめたものではないかと思う。特に序盤は文章の中で過去の出来事に触れようとして頻繁に時間が前後するので読みづらさを感じた。写真の説明など小さなところに間違いが残っている。中川の処刑に合わせようとしてよほど慌てて出版したのだろうと思う。生もののように少しでも遅れれば売れなくなる、という焦りから、いかにオウム事件が風化したかを実感する。

僕自身13人が死刑執行され、これで本当に終わったと思った。もちろん賠償問題も解明すべきことも残っている。しかし今まで以上の速さで人々の記憶から消えていくことは避けられない。

本書の中で麻原が悪かったのは間違いないけれど、オウムは悪かったのかについての結論は出ていない。麻原とオウムとを分割して語ることができるなら、僕は悪の種を蒔いたのは麻原だが、それを大きくしたのは僕たちオウムだったと思う。逆に麻原が善の種を蒔いたなら、僕たちはそれを大きくしたはずだ。(麻原は部署によって悪の種を蒔いたところもあるし、蒔かなかったところもある。たまたま僕は蒔かれなかった部署にいた。実際に悪に関わっていた人は、全体から見て一部であることは覚えておいてほしい。詳しく知りたい方はオウム裁判関連の書籍を読めばよく分かると思う。)


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