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非武装信仰板

1993シャンソン:2020/10/23(金) 19:50:24
   正しい師匠に出会えないなら、学ばないほうがよい

 参禅会のあと、一人の青年が残りました。
「孤独な学問の淋しさに堪えかね、A氏を正師と見あやまって入信してしまいました。
択ぶ目のなかった私にあやまりがございました。いつはやくその教祖のいっていることの
まちがいに気づき、出て参りました。宗教的無知の中に入ってしまったまちがったものの見方を
訂正するのに必死です。教えてください!」

 大学で宇宙物理学を専攻しているという優秀な青年の、血を吐くような叫びでありました。
夜の十時すぎ、(夜の十時までが講義ゆえ)しんしんと更けゆく夜のしじまを、必死な青年のまなざしを見ながら、
私は語りました。

「道元禅師のお言葉に『正師を得ざれば学ばざるにしかず』(『学道用心集』)というのがあります。
人生の正しい師匠を得ることができなかったら、むしろ学ばないほうがよい、とおっしゃり、師と学人の関係を大工と材木にたとえて
示されました。たとえ材料がどんなによくても、腕のない、目のない大工に出会ったら台なしにされるだろう。

たとえ材料が曲がっていたり節があっても、目のある、腕のある大工なら、その曲がりを生かし、節を生かしてくれるだろう。
だから人生の正しい師匠に出会えなかったら、むしろ学ばないほうがよい、とまでおおせられています。

  茅をつかみそこぬれば
  その手を傷つくるがごとく
  あやまれる求道は破壊に導く 『法句経』


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