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非武装信仰板

1967神の子様:2020/09/05(土) 16:07:07

  旧版の『聖光録』という御本の中にこんな話が書かれています。
米国の開拓時代にナスマッチよいう大変腕の良い船大工がいて、木造船工場で働いていました。
彼は、将来自分の工場を持ちたいという夢を持っていて、一所懸命に誠実に働くので給料もどんどん上り、
信用も高まり終いに待望の工場を開設するに至りました。

 彼は嬉しくて一層勢いを出して、奉仕的に仕事に励みましたが,時が経つにつれ次第に仕事よりも、金儲けに
夢中になってしまったのです。
 そうしたある日、突然火災がおこって、彼の工場は全焼し機械も製品も材料も一切が灰塵に帰してしまいました。
彼に残ったのは莫大な借金だけでした。何ということでしょう。焼け跡に立った彼は、茫然自失して、働く意欲を失ってしまいました。

彼はその悲しみをまぎらす為に酒の中にのめり込んでゆきました。彼の腕を見込んで高給で雇ってくれる人もあったのですが、
昔の様に真面目に働く意欲がおこらず、毎日酒ばかりのんで、怠けている為に、誰もが愛想をつかしてしまい、遂に泊るところも無く、まるで野犬の
様に迷い、食をあさる迄におちぶれてしまいました。

彼に残された道は、只死あるのみとなりました。そんな或る日、彼は飢えと寒さにふるえながら、或る倉庫の隅で木屑にくるまって触れていました。
ふと気が付くと彼の傍で、赤々と薪を燃やしながら、一人の紳士が立っているではありませんか。見るからに堂々としてかつ、自身にみちたその態度に彼は声をかける勇気がなく、
只、じっと見つめているだけでした。やがては朝がきてその紳士は街に出ると立派なレストランで食事をして、以前彼が働いていた会社に入っていってしまいました。

そして、又夜になると彼は昨夜と同じ様にその紳士が薪の傍で手をかざしているのを見い出しました。ナスマッチは、恐る恐る声をかけました。
「あなたはどうして、私の後をつけるのです。一体あなたは誰方ですか」
「私がつけるのじゃない。お前が私についてくるのだ。私は、昔お前の中に居たのだ。私はお前の実相であり、プラスの人間である。最初、お前は私の言葉に従い懸命に働き幸せになることが出来た。
しかし、次第にお前は私を裏切り、欲が深くなり、私のコトバに従わなくなった。お前の心は汚れ、どぶ川の様に異臭を放ち,最早、私の建えられる場所で無くなってしまった。
とうとう私はお前から飛び出してしまったのだ。


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