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非武装信仰板

1796転載:2019/08/31(土) 15:33:00

(『幸福生活論』(谷口正治先生著)第十二章「物質無と芸術」の引用から)
  
 芸術というものは、生命を捉えて生命で描いたものである。畑で出来た茄子は三個十円で売っているが、竹内栖鳳(竹内せいほう)の描いた三個の茄子は四万円も五万円もする。どちらの茄子が本物の茄子であるかというと、本当の茄子は朽ち果てる茄子ではない。朽ち果てる茄子は、是は本当の茄子ではないから朽ち果てるのであって茄子の影である。所謂(いわゆる)八百屋に売っているところの茄子は、茄子の影であって、影であるから何時の間にか色褪せてなくなってしまうものである。だからそれは絵に描いた茄子よりも安いのが当然である。画家というものは茄子の生命を直接把握して、それをそのまま表現する。だからその描かれた茄子は、一盛いくらの茄子よりも、永遠に続いているところの茄子である。それだけに絵に描いた茄子こそ本当の茄子なのである。茄子は生きている。その生きている生命(いのち)を画家が生きている生命で捉えて描けばそこに立派な生々(いきいき)とした絵が出来るのである。


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