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非武装信仰板

1602シャンソン:2019/01/11(金) 08:48:46
     死ぬのが怖いというその気持ちが原爆をつくる

よしもと 私、作家にも多少友達がいて、田口ランディさんという女の友達がいます。
彼女は原爆について取材して、たくさんの人に会って小説を書きました。その取材の過程で、
もう亡くなられたんですけれども、1人のお年寄りに会いました。

 その人は爆心地から2キロのところにいて、だけれども生きていた。もちろん何かしらの病気は持っていたみたいですけれども、
「原爆なんて大したことはない」と。どうしてかというと、「自分1人も殺せなかったんだから」とランディさんに言ったんですって。

 だけれども、反対運動の人たちは、彼の存在をすごく疎ましく思った。というのは、怖いものだとか嫌いなものだという訴えをしないから。
彼は、ランディさんに「あなたは死ぬのは怖いか」と質問をした。彼女はすごく正直な人だから、「怖い」と。「その気持ちが原爆をつくるんだよ」と
彼は言ったそうです。というのは、自分が怖いから人を倒す。彼女は「今、目の前に怖い人が来て自分を殺そうとしたら、自分はその人を殺すと思うし、自分の子供を
殺そうとしたら、私は多分その人を殺すから」と。

 そうしたら、そのおじいさんは、「でも、死ぬのは本当に一瞬のことだから、その前も後も別に何てことはない。だから、怖いと思うこと自体が変だ」ということ。
だから、「原爆なんて何てことはない」と言い続けてきたんだけれども、とにかく反対運動の人たちに反対される。この話は、何かの集団に属するか否かという話とも似ている。

ボーネル 彼が言ったことは真実だと思います。死を恐れないなら、死ぬことを楯にとっておどかすことができなくなります。

よしもと そうなんですね。だけれども、私とかランディさんは、そういう意味ではいつまでも怖い気持ちを持っていることによって書くこともある。
怖くなくなる、その過程を書いていることもあると思う。

ボーネル もし人が本当に5分間だけでも、あちらの世界を訪れることができたら、地球の人口は激変するでしょう。

よしもと でも、方向性としては減っていますよね。

ボーネル 日本ではね。

  『光のアカシャ・フィールド』 よしもとばなな×ゲリー・ボーネル 著


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