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「まじめな話」の板

8157蒼天の實相:2018/12/29(土) 15:24:37
〜正中の変〜
(南朝・北朝の戦いの始め)

正中の変
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概要
正中の変(しょうちゅうの へん)は、鎌倉時代後期の元亨4年9月(1324年10月)に起きた、後醍醐天皇による討幕計画が事前に発覚し首謀者が処分された事件。この年は12月9日に改元あって正中元年となったため、日本史の上ではこの改元後の元号をとって「正中の変」と呼んでいる。
概要[編集]
後醍醐天皇は父・後宇多法皇に代り元亨元年(1321年)から親政を開始し、記録所の再興などの政治を始める。後宇多法皇は死の間際まで皇太子の邦良親王を大覚寺統の嫡流として、後醍醐天皇にゆくゆくは邦良親王への譲位を行うように命じていた。元亨4年6月に法皇が崩じると、邦良親王はさっそく後醍醐天皇に譲位を行わせるべく鎌倉へ伺いを立てる。また持明院統も邦良親王の即位後に量仁親王を皇太子にすることを条件にこれを支持したため(文保の和談)、鎌倉幕府もこの線で皇位継承を早晩行うことを決めた。
しかしいよいよ自身の思いの通りの政治をすることを期待していた後醍醐天皇は、自分の立場が中継ぎの天皇にすぎないことを知ると、邦良親王や持明院統はもとより、幕府に対しても激しく反発した。そこで後醍醐天皇は、六波羅探題南方・大仏維貞が鎌倉へ赴いている隙に討幕を行うことを企て、これをうけて側近の日野資朝や日野俊基らは諸国を巡って各地の武士や有力者に討幕を呼びかけるに至った。当時は畿内をはじめ各地で悪党の動きが活発になっており、また奥州では安藤氏の乱が燃え上がって得宗家を震撼させていた背景もあり、こうした政情不安に乗じて後醍醐天皇は倒幕という承久の乱以後絶えてなかった具体的な行動を模索したものと考えられている。
しかし9月19日には六波羅探題の察知するところとなる。密かに上洛していた土岐氏の当主の土岐頼貞と頼兼父子と一族の多治見国長と足助氏の当主の足助貞親(加茂重成)のにもとへただちに討手が差し向けられ、四条付近で激しい戦闘が行われた末に両将を自害に追い込んだ。六波羅の追及は朝廷にも及んだが、資朝・俊基らは自ら罪をかぶって鎌倉へ連行された。資朝は佐渡島へ流刑となり、俊基は赦免されて帰京したが以後は蟄居謹慎の日々を送った。一方、後醍醐天皇は側近の万里小路宣房に釈明書を持たせて鎌倉へ下向させ、その甲斐あってか今次の変とは無関係ということで咎めはなかった。
軍記物語『太平記』では巻一に正中の変の顛末が記されており、無礼講の名目のもとに行われた倒幕の密議や、計画に加担していた土岐一族の頼員(舟木頼春)がある夜妻に計画を漏らしてしまったことから事件が露見したこと(頼員の妻の父斎藤利行は六波羅探題の奉行だった)などが記されているほか、西大寺系の律僧も参加していたことが記されている。
後に建武の新政において役職を務める伊賀兼光や律僧の文観の関与も指摘されている。
『太平記』に記述される正中の変に関しては、研究者に疑問視されており(後述書)、その一つとして、時系列の問題が挙げられる。『太平記』では、中宮御産祈祷後に正中の変が起こったと記されるが、実際には、変後に祈祷が行われており(後述書)、『太平記』の記述の信頼性が疑われている(呉座勇一 『陰謀の日本中世史』 角川新書 2018年 p.134)。無礼講が行われた事自体は、『花園天皇日記』からも確認されているが、花園上皇は後醍醐天皇と政治的に対立しており、日記には無礼講の時に陰謀の会議があったことは記述されておらず、無礼講を把握していたにもかかわらず、陰謀を知らなかった点や上皇方にも知られるほど広く認識された無礼講で陰謀の相談をするのは不自然さがある(同書 p.134)。また、展開が『平家物語』の鹿ヶ谷事件と酷似している点が指摘されており(同書 p.134)、鹿ヶ谷説話を参考に創作された疑いがある(同書)。この時期、天皇家は持明院統と大覚寺統(後醍醐天皇)に別れ、天皇の地位を巡り対立し、皇位決定権の方は幕府にあったことから、呉座勇一は、持明院統が後醍醐の父である後宇多法皇が崩御したことをきっかけとして、仕掛けたのが、正中の変ではないかと考察している(同書 p.136)。河内祥佑は、日野資朝が流罪にされたのは、後醍醐が無罪を主張し、幕府にこれが受け入れられたため、このままだと後醍醐を陥れた犯人捜しが始まってしまい、朝廷が大混乱する恐れが出てきたため、そうなる前に処罰されたとする(同書 pp.135 - 136)。


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