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「まじめな話」の板

6988トンチンカン信徒:2018/08/05(日) 01:24:19
♪悪路王♪

1.2.諏方大明神画詞
『諏方大明神画詞』9 - 11段には異聞が記されている。
桓武天皇の御世、東夷の安倍高丸が暴れていたので、坂の上の田村丸に討伐令が下された。東山道経由で出陣した田村丸は、神助がなければ勝利はおぼつかないと思い、諏訪明神に祈った。信濃国諏訪郡と伊那郡の境である大田切に差し掛かった際、梶の葉紋の藍摺りの水干をまとい、鷹羽の矢を背負って、葦毛の馬に乗った武者が現れ「地元の者です。お仕えしようと参じました」と言った。ただ者ではないと思った田村丸は、この武者を先陣に据えて陸奥国へと進んでいった。国境を越えた田村丸は、宅谷岩屋の高丸城を偵察した。城の背後は岩壁で前面は海、左右は鉄石で固めてあるという堅牢ぶりで、そのうえ高丸は城内深く閉じこもって姿を見せず、攻略の手立てが見つからなかった。相談を受けた信濃の武者は、考えるところがあってひとり出陣した。武者は騎乗したまま海に進み出ると、まったく同じ姿の5騎に分身した。さらに20名ほどの黄衣の者がどこからか現れ、それぞれ的を掲げながら海上のあちこちに散った。この不思議に両軍の兵士たちが騒然となる中、武者たちはその的を射落としていく流鏑馬の射礼を始めた。人も馬も波の上に立ったまま沈む様子もない。高丸は警戒して見ようともしなかったが、城内の者たちに勧められたのでまずは城門まで出てきた。的が風にあおられる音を聞いて矢が尽きたのだろうと判断した高丸が顔を出したところ、武者は手元に残しておいた鏑矢を素早く放ち、雁又の矢じりが両目に突き立った高丸はまっさかさまに海へ落ちた。黄衣の者たちが駆け寄ってその首を取り、武者がそれを鉾の先に刺して掲げて見せると、官軍は一斉に勝どきを挙げた。高丸の兵たちは恐怖のあまり声を上げ、諸手をついて降参した。すると城も崩れ去ってしまった。田村丸は神威に感涙し、配下ともども合掌して祈りを捧げた。分身5騎は十三所の王子神であり、黄衣の雅楽もまた同じ眷属だったのである。
??『諏方大明神画詞』より大意


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