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「まじめな話」の板

5185神の子様:2017/09/05(火) 11:03:24
「余が聞くに、東の国には野蛮で凶暴な毛人けぬびとと言う種族の者が住む国があるという。彼らは度々、余の祖父である御真木入彦みまきいりひこ大王が平定した東方諸国へ侵入して略奪をすることで生活している。彼らの村には村長などというものは存在しない。村同士の境界も無くてお互いに盗みあいをしているようなありさまだ。また、山には悪い神様が住んでおり、野には人の心を惑わす鬼が住んでいる。彼らは道々に自分の祠を作らせており、自分たちを祀らずに道を通ろうとしたものには危害を加えるので多くの人々が苦しんでいる。こんな有様では大和と毛人が親善を結ぼうにも不可能だ。
 ところで今、余がお前の姿を見るに、その人となりは身長はとても高くて、容姿も整っている。力も極めて強いことは衆目の一致するところであり、まるで雷がふるかのような勇猛さを持っている。向かうところに敵はなく、攻めるところには必ず勝つのが、お前だ。」
 宮中の儀礼的な言葉にしてもあまりにも過剰な褒め方に、その場にいた人たちは目を見張った。他ならぬ大和建が父親の予想外に言葉に驚いている。
「私はお前がタダものではないことを知っている。今は私の子供の肉体を持って産まれてきているが、お前は本来は天界に暮らす神なのだ。これはまさに天界の諸神が、余があまり賢明でなくよく国を治めることが出来ていないことを哀しみ、この世界の『八』方を『まと』めて一つの家族にしようという『ヤマト』の国の建国の理念を達成させるために、大和の国と我が大王の家とが絶えないようにしてくださったのだろう!そう、この大和の国はお前の国であり、この大王の位はお前の位なのだ。」
 動揺が広がった。大王の太子は若帯彦わかたらしひこと決まっているはずだが、これだとあたかも大和建こそが後継者にふさわしいと言わんばかりである。
「この国は今は私が仮に預かっているに過ぎない。そのことをよく考えて、毛人の平定に力を注いでほしい。帰ってきたばかりで労をかけて申し訳ない。」
 それを聞いた大和建も戸惑いながら矛を手にして頭を下げ、言った。
「――承知しました。必ずや、毛人を平定して見ませます。その前に、私は天界の神様の導きによって川上建と出雲建を倒すことが出来ました。従って、今回の件は伊勢の倭姫様にお会いして天照大御神様に祈ってから東方へ旅立ちたいのですが、よろしいでしょうか?」
「良いだろう。期待しているぞ。」

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