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男性専科 板

2885独占版:2017/09/16(土) 07:02:56

2212: シャンソン :2015/04/14(火) 18:37:06 ID:F8iBj1s.
    日本は「支配」ではなく「治める」

宮崎)今日はここに伊藤哲夫さん(日本政策研究センター代表)の『明治憲法の真実』(致知出版社)
を持って来ました。これは実にいい本です。

小川)私もたいへん感銘を受けました。

宮崎)この中で、元田永孚が大活躍をするというところはあまり知らなかったことで、この元田が、西洋流の
立憲政体をそのまま導入するのは好ましくない、天皇を戴く日本の国体、日本の国柄に合った立憲政体にすべきだと強く主張して、
これが全体の議論の方向性に影響を与えたんですね。それから、法制官僚の井上毅が、やはり元田と同じ視点に立って憲法草案の作成に当たっている。
この井上の奮闘ぶりも、ここまで徹底してやったのかと驚くぐらい、非常に印象的です。

 草案作りにおける一番の問題は、日本の国体をどう見定めるかにありましたが、そこで井上は何をしたか。彼は『古事記』『日本書紀』に帰りました。
それらを綿密に読み込んで、そこから国の大本をつくるにはどうしたらいいかを考えていった。井上が気づいたことで大事なのは、「うしはく」と「しらす」の違いです。
この二つの言葉は意味が似ているようで実は違っている。昔、発見した人がいるんのかどうかわかりませんけど、彼はそれを発見するわけです。
つまり、「うしはく」は〝支配する〟という意味であると。

 英語に置き換えれば、controlです、ところが、もう一つの「しらす」、これは〝治める〟という意味だと。こちらは英語に直せばgovenでしょう。ただし、日本独特のニュアンスがあって、
それは英語では表現できないものです。ここは大事なところなので、井上の文章(「言霊」)の該当箇所の要旨を伊藤さんの本から引いておきましょう。
「『うしはく』というのは、西洋で『支配する』という意味で使われている言葉と同じである。つまり、日本では豪族が占領し私物化した土地を、権力を持って支配するようなとき、『うしはく』が使われている。
それに対し、『しらす』は同じ国を『治める』という場合の意味で用いる場合でもまったく違う。

『しらす』は『知る』を語源としている言葉で、天皇はまず民の心、すなわち国民の喜びや悲しみ、願い、あるいは神々の心を知り、それをそのまま鏡に映すように我が心に写し取って、それと自己を同一化させ、自らを無にして
治めようとされるという意味である」

 この発見に基づいて井上は、日本はかつてトップが下を支配した歴史はないというようなことから
「しらす」の路線に基本を変えていくのです。

  『保守の原点』 宮崎正弘 小川榮太郎 著


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