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【ひとりごと板】

6318アクエリアン:2018/07/03(火) 18:51:58
「ブラジル建国百五十年を祝ふ詩」    谷口雅春先生

われ遥かに、われら日本民族の
第二の祖国ブラジル国を憶う。

多くの日本民族この国に来たりて
此の国の興隆と繁栄の為に力をつくせり。

この国は嘗て地上にいまだ現れざりし理想の国、
唯一の包容力の偉大なる国なり。

あらゆる地上の異民族を自国の内に包容して、
而も民族的争いを見ることなく大同団結してブラジルを祖国となす。

ブラジルこそ人類の理想とする世界連邦の
可能性を自国の内に立証する唯一の国なり、

その包容せる国の面積、
日本国の二十数倍に及び

行けども行けども限りなき豊かなる緑の
原始林には数え切れなき宝を埋蔵し
開拓するに従ってその算出する資源は、

ゴム・コーヒー・ココア・綿・胡椒 等
無量無限なり。

緑をたたえて峨々として聳(そび)ゆる重巒(ちょうらん)の
岩壁を縫って無数の渓谷は刻まれ
その渓底には金剛・砂金・黄玉・青玉・紅玉等自然に敷きつめられ
その無数の清流をあつめて世界第一の
アマゾン河は流る。

その延長実に六千三百六十キロ、
河幅三百哩(マイル)に及び
その包容力の大なること、

世界すべての民族を集めて人種の差別なく
大和せしむる偉大なる建国の精神にも似たり。

両岸に聳ゆる青巒(せいらん)には種々の美しき山鳥(さんちょう)・
野鳥等珍しきものその数を知らず。
色とりどりの翼をひろげて舞い遊び、
ブラジル建国百五十年祝福の歌を唄う。

その声、峰にこだまし、谷に反響し、
荘厳(しょうごん)なる大自然の交響楽をかなでる。

まことにブラジルこそ、
大自然が此処を地上の極楽と定めて、
あらゆる美をもて厳飾(ごんじき)せる国なり。

その都は神の定め給える神定(しんてい)の土地
ブラジリヤなり。

嘗て預言者ドン・ボスコあらわれて、
ブラジリヤの地を祝福して、
この地こそ神定の首都なれば、
ここに必ず都うつすべき時来たれり、

その時こそ
ブラジル国の隆(さか)える周期に入る時なりと。
今こそ、その時来たれるなり。

この巨大なるブラジルの都づくりの計画も
着々と完成して
此処に建国百五十年祭を迎う。

遥かにわが第二の祖国の弥栄(いやさか)を仰ぎ見て
悦ぶこと限りなし。

悦びの極、ここに心の限り、
筆の限り、力をつくして、
世界最大の徳を讃う国を
祝う詩をつくりて、
遥かなるこの日本の国より合掌す。

「生長の家」誌(昭和47年10月号より)


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