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【ひとりごと板】
2238
:
さくら
:2013/02/01(金) 09:14:09
監督。
>いやお仲間ですが、「鶏肉」や「弁当」で小躍りしている方々が、多くはありませんか。
…うーん…、こういうことを書くと、またいやみ、と誤解を受けるのがいやなんですけど、ここは宗教の掲示板なので…
あるはなしとして、思い出したものがあり、
信仰のせかいは「常識」を超える世界があり、面白いですね…。
…と、まあそういうひとつのはなしとしてのことです。
「或る時、弘法大師が人々を救濟しておられますと、その救はれた内の一人が晩餐に弘法大師に猪の肉の入った料理を供養したのであります。
すると、弘法大師はそれを布施の食物、慈悲の食物、佛の食物としてお喫りになったのであります。
それを見てゐた、日頃弘法大師の強化力の強いのを嫉妬してゐた一人の男が弘法大師のところへ詰め寄って來て、
『お前は、肉食妻帶を戒としてゐる眞言宗の 僧侶であるのに、肉食をするとは怪しからぬ。この生臭坊主の正し體を見さつしゃい』
といって弘法大師を滿座の中で辱かしめようとしたのである。
すると、弘法大師は被仰つた。
『わしは決して肉食など殺生はしないよ。わしは生かし合いの食物、慈悲の食物、佛の食物を拜んで食べただけだよ』
『何を?この生臭坊主め、今、汝が猪肉を食つてゐるのを、わしは眼で見たんぢゃぞ』
と、その男は激しい語調ででいつた。
弘法大師は淡々とした口調でいはれた。
『お前がその眼で見たのならば、恐らくお前が食つたのだらう』
『わしは、お前のやうな生臭坊主とはちがふから、毎日、精進ものばかり食べて肉食などした覺えはないぞ』
とその男はいつた。
弘法大師はいはれた。
『それなら、どちらが肉食したか、互いに吐き出して見たらわかるだらう』
2人は夕餉食べた物を、咽喉へ指を挿し込んで無理に吐き出してしまつたのである。
すると、弘法大師の吐き出した食物の中に一片の猪の肉もなかつたが、その男の吐き出した食物の中には、無數の猪の肉片が混ざつてゐたのであつた。
これは其の男が
『生滅の心行』をもつて実相(じっそう・眼には見えない本当の姿)を見てゐるから、見る通りに肉食の姿があらはれたのであるのであるが、大師は、実相の心をもつて実相を見たから、実相の不殺生の姿があらはれたのであります。
実相においては、この世界に殺し合ひはないのであります。」
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