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生長の家傍流掲示板/別板1

2130シャンソン:2016/07/28(木) 20:36:58
いかにして「拉致問題」を基本文書に入れ込むか

 こうした取り組みをしても上手くいく保証はない。私は小泉総理が出席した2005年英国グレンイーグルズでのサミットと
2006年ロシアのサンクトペテルブルグでのサミットにおいてシェルパを務めたが、2005年のサミットでは、拉致問題解決の重要性とこれに
対する各国の支持を基本文書に入れてもらうことが日本にとっての最重要課題だった。

 シェルパ会合ではそれまでの根回しの効果もあり、何人かのシェルパが支持を表明してくれた。サミット本番でも総理が発言をされ、基本文書で取り上げられることは間違いなし、
という状況だった。それでも念のため、何度も英国のシェルパに念を押し、先方も「大丈夫、安心していいよ」と言ってくれていた。そしてサミット本番の朝5時に最終版文書を手に入れると、拉致問題への
言及が入っていなかった。真っ青である。朝5時過ぎだったが、英国のシェルパを探しに駆け回り、ようやくのことで彼を見つけ出し、「これはどういうことだ、拉致問題への言及がないではないか」と問い詰めると、
先方は余裕綽々、〝Mitoji,No Problem.〟「なんかの間違いだよ、すぐに入れるように手配するから」と言ったものだった。

「何が No Problemだ」と思ったが、相手を怒らせてはいけない。にこやかに、よろしく、と言ったのだった。
こちらにとっては一大政治問題であっても、相手にとっては幾つもある問題の一つ、しかも文書化は事務の人がするので、間違いはあるが、大丈夫、心配なく、といった程度であった。こちらにとってはとんでもないことであり、
事務局の前に陣取り、最終的に拉致問題への言及が入るまで、座り込んで確認したのだった。

    『世界に負けない日本』 薮中三十二 著


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