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蜂巣の霧
1
:
名無しさん
:2012/07/21(土) 18:03:17
高校2年の春頃、バイトを始める。
その頃筆者は片道1時間半と言う過酷な通学を余儀なくされていた。
早く帰宅しても5時を回っており、それこそバイトどころじゃなかった。
1年が経って漸く体が慣れた頃、初バイトに入るのである。
2
:
名無しさん
:2012/07/21(土) 18:03:58
親にとって子供はいつまで経っても子供らしい。
バイトを始めるに至って反対したのが親である。
3
:
名無しさん
:2012/07/21(土) 18:04:45
「喰うだけは喰わす。後は自分で何とかしろ」とは秋山好古のオヤジの言葉である。
が、筆者の親はそんなことは言わない。
かと言って小遣いをくれる貴徳な親でもなく、テメーのやりたいことはテメーで稼ぐ他なかった。
4
:
名無しさん
:2012/07/21(土) 18:05:22
高校2年の7月頃、筆者は人生初のバイトを入った。
喫茶店である。
面接に入る店の看板はやや派手で、喫茶店と言うよりかは違法喫茶に見えた。
また、そこの店主が元暴走族の女で年は24歳だった。
5
:
名無しさん
:2012/07/21(土) 18:06:01
名はみゆき(仮名)と言う。
やんちゃな筆者を見て思ったのであろう。
自身の苦労話を筆者に聞かし、「今やっている事は必ず後で生きてくる」と面接で語った。
6
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7
:
名無しさん
:2013/05/08(水) 22:00:26
みゆきの話は後にする。
話と言うのはやっかいなもので、順序良く話さなければいけない存在なのである。
が、ここは、筆者のブログなのでそれを許可する。
8
:
名無しさん
:2013/05/08(水) 22:01:12
土方は収入がいい。
しんどいという意味では、高収入は当然である。
当時、いや、今でも昔でも大工は子供にとって人気職業である。
しかし、大工と言っても、一生続ける気はない。
筆者にとって、夢の職業ではないからだ。
9
:
名無しさん
:2013/05/08(水) 22:01:56
それよりも、類似した職業の土方で汗を流す。
妙なものだ。
筆者は、土方ではなく、飲食業が多かった。
朝は10時が多かったし、その背景には、通勤時に電車もすいていて、便利だったからである。
10
:
名無しさん
:2013/05/08(水) 22:02:49
土方は活動的である。
それだけにゴツイ男が多かった。
「違うだろうが!!ちゃんとしろ、ちゃんとしろ!!」
修一さん(仮名)はいちいちうるさい。
しかし、土方をやりたければ我慢するほかない。
11
:
名無しさん
:2013/05/08(水) 22:03:32
土方は期間限定でするつもりだった。
当時、男を磨く職業として、土方は人気があった。
しかし、いざやるとなると、しんどいし、腰が引ける者が多い。
が、筆者は思い立ったら即行動の男で、話題作りにやってみたのである。
12
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:24:18
実は、筆者は、日払いのつもりで土方の面接に行った。
飲食業のばあい、昼時の過ぎた頃、空いている片隅で面接が行われるが、土方の面接は、駅前の公園でした。
この社長、ラフな格好で陽気だ。
13
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:25:27
日給1万円と求人に書いてあった。
日払いのつもりで来た筆者に対し、毎日来るようにトントンと話を進めていく。
めんどくさかったら、さっさと辞めよう。
その方がいいと判断した。
14
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:26:37
翌日から仕事だった。
朝7時出勤だったと思う。
普通、そこから時給がカウントされるものだが、日給だけあって、1時間ほどなにもせずぼーとしている。
8時が来ると、トラックが来て現場へと走る。
15
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:27:31
現場に着くと、荷物を取り出し、アスファルトが壊されたあと、水道管まで土を掘る。
水道管を直したあと、土を戻してアスファルトのもとになるものを流し、乾くのを待つ。
16
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:28:28
昔のことなので、しっかりと覚えてないが、こんな感じだった。
この作業を1日平均6回やって、多い日には8回あった。
早く仕事が終わったら終わったで、余計な現場に連れて行かれるから、喫茶店で、時間を潰したこともあった。
17
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:29:32
初日は新鮮だったおぼえがある。
そのあとは、初心を忘れて、イラついていた。
なにしろ口が悪い。
なんでも命令口調。
きちんと説明しなくて、失敗するとスグ怒鳴る。
18
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:30:31
ある日、筆者は立腹して喧嘩をはじめる。
それを止めたやつが
「教えてもらっている立場だろうが」
と、不思議なことをいい、押し付けるような口調で説教した。
19
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:39:48
仕事というのは、最初は誰でも初心者で、わからなくて当然である。
郷には郷に従えで、たとえ不合意なことでも、そこに合わせる。
ばかな話である。
20
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:42:33
「さっきは悪かった。言いすぎた」
モメた先輩が謝り話しかけてきた。
現場にも善し悪しがある。
やかましいところもあれば、優しく教えてくれるとこともある。
そういうの話をした。
もっとも、そこは少しダラけたところだったが。
21
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:43:35
筆者は、それまで気の強さだけで生きてきた。
このときもそうだった。
モメたり、怒鳴り合ったりして、相手の真意を確かめてきた。
この年になってわかったことだが、大人になるとこの方法は通じない。
22
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:44:37
筆者が、そこの温かみを感じたのは、土方を辞めてから数年経ったころだった。
体育会系がたどりつくのは、大抵こういう感じだ。
怒られ、怒鳴られるが、しかし、みんなその道をたどっている。
23
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:45:36
まったくひどいものだ。
騒音を聞きながら仕事をしている感じである。
が、あれがあったから今の自分があるんだ、と思った。
怒られるから、辛抱もするし、空気も読むようになる。
24
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 20:46:46
叱られ怒鳴られが構図で仕事が成り立っている。
筆者の考えでは、和気藹々として、仲良くやっていくのが一番だと思う。
このため、筆者は半年ほどで土方を辞めた。
25
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 21:20:14
ただし、土方を否定しているのではない。
ともかくも、人に厳しくできるかである。
怒鳴るのも愛情であり、叱る側もそのつもりでいる。
26
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 21:21:08
その後、お世話になった修二さん(仮名)と街でで出くわした。
目が合うと、一礼をした。修二さんは、筆者より4つほど年上で、女房を連れていた。
(同志というのは、こういうものか)
27
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 21:21:57
筆者は、修二さんによく怒られていた。
お世話になった観があるのは、職場の伝統を感じたからであろう。
怒られて不貞腐れたが、後輩にも同じように叱る。
そうやって受け継がれていく。
28
:
名無しさん
:2013/10/30(水) 21:22:38
この仕事は馴れ合いではない。
甘えを許さず厳しい
さらには、ゴロツキが集まっている。
ゴロツキを教育する職業は、めずらしいといわねばならない。
男を磨く職業である。
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