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独占板

3290シャンソン:2015/07/06(月) 12:51:35 ID:CnpHPBAE

16世紀のフランスの文筆家に、モンテーニュという人物がいます。
『エセー』という随筆集を書き残し、その本がその後のヨーロッパの人文主義の源流になったと言われています。
「人文主義」とは、「人間の本質とは何か」を考えることを目的にする学問です。

 ところでモンテーニュは、初めから文筆家だったわけではありませんでした。
もともとは裁判所に所属する裁判官だったのです。裁判官という仕事のかたわら、『エセー』という書物を書き上げたのです。
裁判官という仕事は多忙で、また苦労も多く、その仕事をしながら一冊の書物を書き進めるのはたいへんなことでした。

 しかし、モンテーニュは根気強く『エセー』を書き続けました。
三〇代後半で最終的に仕上げ、本の形にして出版するために、とうとう裁判官の職を辞めてしまいます。
そこまでして『エセー』を世に出したいと思ったモンテーニュの意欲を支えていたものは、人への貢献だったのです。
モンテーニュ自身が、「私は自分一人のために生まれてきたのではない。この世の中の人々のために生まれてきた」と言っています。

 モンテーニュは『エセー』を世に出すことが、「世の中の人々のために役立つ」と信じていました。
そして、その「人々のため」という思いが、モンテーニュの強い意欲を支えていたのです。モンテーニュがもし、たんなる自分の虚栄心のためだけに
本を出したと願っていたとしたら、これほど強い意欲は生まれなかったかもしれません。

 そして『エセー』という書物は世に出ることもなかったかもしれないのです。

 『やる気のコツ』アドラーが教える9つの勇気  植西 聡 著


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