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独占板

1041シャンソン:2015/01/31(土) 22:46:32 ID:YKlvawTI
 介護は日常的体験そのものの中にある

 これまでたくさんの本を読んだり、研修会にいったりしていたが、どれもこれもピンとくるもの、
つまり現場で役に立ちそうなものなど、一つもなかったのも介護は専門家の書いた本の中にあるのじゃない。
私たちの日常的体験そのものの中にあるのだ。そしてその体験こそが、表現され、共有されるべきなのだ。

 介護とは、あの、〝暴力、暴言じいさん〟の森田人之介がなぜ落ち着いたか、ということの中にあるのだ。
本の中にはその理由を説明してくれるものは何もない。むしろ、主任指導員やМ看護婦の関わりかたとは反対のことが
書かれているだけである。

 介護とは、あの竹野内さんがとうとう風呂に入らなかったのはなぜか、ということの中にあるのだ。あるいは冒頭に登場した
〝永遠のお嬢さん〟岡田マサさんの性格がとうとう変わることがなかったのはなぜなのか、ということの中にこそあるのだ。この、変わらない、
ということは大事なことである。なぜなら、老人が変えようとしない性格や行動、生活習慣を、専門家が無理やり〝正しいもの〟へと変えてしまうことで、
老人をダメにしていることが圧倒的に多いからである。

 私の頭の中で、これまでの数年間、病院からやってきた老人の顔が何人も浮かんできた。あの人も、あのばあさんも、見違えるほど元気になったのは、決して偶然ではなかったんだ。

『じいさんばあさんの愛しかた』 三好春樹 著


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