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Web誌友会 板/2

5290a hope:2015/03/21(土) 22:26:46 ID:cEpBaIdo

「生命の實相」第16巻 p158 4行目〜

滝村―― ところが、「生長の家」の真理はなかなかむずかしい。教養のない貧民にそれをしらせてやることはとうてい不可能のことだと思います。


谷口―― 決してそれは不可能ではないのです。医者の薬が病気を治すということも、貧民がそれを研究して知っているのではないのです。ただ一般にそういうから、その宣伝に乗ってそう思っているだけです。そして金がなくて医者にかかれないことを不幸なんぞのように思って苦にやむのです。

わたしに言わせれば、 医薬費を出しうる富豪の方が、医者にいい加減にゴマ化されて、軽い病気でも重く言われたり、あるいは恐ろしい病名を宣言されるだけで恐怖心を唆(そそ)られたりして、かえって病気を重くしている例の方が多いと思うのです。

その点は貧民は、病気にかかっても医者にかかる金がないと背水の陣を布いてしまっているから、罹病率が非常に少なく、自然療能に頼るしか仕方がないから、自然療能が強くて病気がはやく癒えるのです。貧民は貧乏だから病気に罹ってかわいそうだとあなたは言われるが、わたしに言わせれば金持ちは医薬費があるから病気に罹りやすくてかわいそうだとも言えるのです。

薬そのものに癒す力がないということは医薬を十分研究している医者自身の方が知っているのです。普通の人は医学を研究したことがないから宣伝だけで雷同して薬の卓効(たっこう)を信じているのですが、そんなものではないのです。

先日も・・・(中略)・・・

要するに一般人が医者の薬を効くと思っているのは、一般人が深く医学を研究してみた上で信じているのではない。この実話でもわかるとおり、研究している医者自身はかえって薬効を深く信じないで、ただ宣伝にかかっている素人だけが、信じているのです。

なんでも大衆というものは、自分で研究もしてみないで宣伝のとおりに信ずるものですから、「生長の家」の真理でも、深くそれを読みこなして、本当に真理を摑むことは至難であるにしても、「人間の病気は薬よりも自然療能を喚起すれば治る」という結論だけを信じさせることは、社会の先達の位置にある知識階級が宣伝するだけでよいのです。宣伝すれば大衆は信じて幸福を得るのです。

ところが現在では、貧民は栄養不良で、過労で、生活環境が悪いから病気に罹る、そして病気に罹れば薬がないと治らないというような宣伝ばかりが多く行われているから、貧民を恐怖さし、貧民の頼りうる唯一の医者たる自然療能を鈍らし、どんな不遇にもズンズン伸びて行ける生活力の芽を刈りとってしまって、貧しい人をいやが上にも不幸に押し込んで陰惨な状態に陥れているのです。


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