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Web誌友会 板/2

3597復興G:2013/12/31(火) 21:24:57 ID:AB6RqYXc

<つづき>

≪安岡正篤著 『干支の活学』 より抜粋引用≫

   甲寅(こういん、きのえ・とら) 昭和四十九年

 惰性を排し協力して創造・建設すべき年

 甲寅の教訓

 新年は甲寅(こういん)である。「甲」 は 「かいわれ」、草木の鱗芽が外に発現する形象で、「はじめ」 を意味し、したがって 「はじまる」 とも訓む。

 人間のわがまま勝手な理屈にうんざりしている人たちは、当然古来の勝れた賢哲の教えに改めて心を傾けるか、それも実は肩が凝るという面々は民間伝承の優れた智恵の言葉というようなものに強い魅力を感じている。

 近年送歳迎春ごとに、私が干支というものの新しい意義と教訓とを解説したのも、そういう心理の動きを察してのことであったが、この頃特にその要請が顕著になってきたようである。

 新年甲寅の 「甲」 はかいわれで、要するに旧来の殻を破って、新しい創成を始めることであり、革新政治にもなると同時に、甲(こう)は狎(こう)に通じて、狎れあってしまう。「寅」 も本義は人が手を合わせて確約する象形で、進む意と共に、敬(つつし)む意を大切とする。その誼を共にするのが同寅(どういん)で、同寅は同僚のことである。同僚は互いに寅(つつ)しみ亮(たす)けあうべきものである。

 そこで甲寅の干支は、「旧来の惰性を排除し、協力一致して、大いに新しい創造・建設の活動を始めてゆかなけれぽならぬが、それだけに誤ると、その反作用.弊害もまた大きいから、十分考えて慎重にやってゆかなければならぬ」 ということを教えてくれておるわけであります。

          ○

   丙午(へいご、ひのえ・うま) 昭和四十一年

 丙午の真義

 去年の干 「乙」 は草木の芽が新しい陽気に逢うて古い殻を破って頭を出した甲(きのえ)が、外の寒気の抵抗のために真っ直ぐに伸びられなくて曲折している姿であり、支の 「巳」 は冬眠していた蛇が地上に出ようとしている象(かたち)である。そこで乙巳は旧体制を打破して新しい創造発展に努むべきことを意味する。

 丙は乙より進んで陽気の発展した象(かたち)。丙は炳(あきらか・つよし)を意味するが、文字の成り立ち=一・かこい・入(人)が示すように、一は陽気、次はかこい、物盛んなれば衰うる理で、陽気がすでに隠れ始めることを意味する。

 午の上の二画は古代文字では∧と書き、地表をあらわしている。その下の十の横一は陽気で、縦|は陰気が下から突き上げて地表に出ようとする象形文字。だから午(ご)は杵(ご)なりで、〈そむく〉〈さからう〉という意味になる。即ち、反対勢力の高まりを示す。

 そこで丙午は、旧来の代表勢力がすでに極に達して反面にこれに対する反対勢力の突き上げに遭う象(かたち)である。これをどう処理するかによって、運命が一変してくる。

 和を以て相欺く

 人間何か真剣な問題に逢うと、古人が体験より発した言葉に改めて感を深うする。漢の高祖を教えた陸賈(りくか)の書といわれる「新語」を先日耽読しているうち、

 「君子は義を以て相褒め、小人は和を以て相欺く」

 という語にいたく打たれた。特に 「和を以て相欺く」 とはまさに今日の世界情勢にぴったりではないか。外国でも日本国内でも、平和と友好は合言葉のようになっている。しかしどこにまことの平和や友好があるのか。特に共産陣営では、平和は敵を攻撃する楯、自己陣営を誇示する旗幟(きし、はたじるし)に用いられ、友好親善は相手国を安心させるための謀略奸計の偽装にほかならない。まさに和を以て相欺くものである。

<つづく>


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