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Web誌友会 板/2

2197ユタカ:2013/07/07(日) 14:47:37 ID:R1D4Jmeg
3巻第2章 ここは谷口先生と中畑さんと何人かの会話

○ (P、134 2L) 細胞は粘土、心は彫塑家、作品はわれらの肉体である。われらはすべて自己の肉体をいかようにでも作る権利をもった全能者である。ウエルズによれば、人体内の細胞の総数は一千兆以上ある。この驚くべき多数の細胞が「一糸乱れない支配」のもとにいろいろの分業に専心している。この「一糸乱れない支配」は誰がするのであるか、それはわれらの心がするのである。心を切り離すとき、細胞はもういろいろの分業をしなくなる。
一個の細胞を「人間」から切り離して人工培養をした実験によれば、心臓の細胞でも、腎臓の細胞でも、その他人体のどこの細胞でも、生きてはいるけれども、一列一帯に、どれが心臓の細胞だかいっこう区別のつかぬ類型的な働きしか営むことはできないのである。そうすると心臓の細胞が心臓特有の働きをし、腎臓の細胞が腎臓特有の働きをし、その他、人体各所の細胞がおのおの特有の働きをしているのは細胞自身の働きではなく、「我」の心の支配力を受けてのことであることがわかるのである。
わが心は全身の肉体細胞にいかなる働きをさせるかについて絶対の支配権をもっているのである。この心が支配権を捨てる時全身の細胞の働きが乱れる。これを病気というのである。


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