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Web誌友会 板/2

1713トキ:2013/06/08(土) 16:18:39 ID:tRbdVDEA
 さきほど、紹介した「証言 二・二六事件」という雑誌ですが、処刑された青年将校の遺族の集まりである
「仏心会」の会長の河野司さんが「処刑された人々の怨念」という文章を書いています。河野さんは、弟さんが
事件に参加し自決しているので、この事件の調査に半生をかけられましたが、まだ、謎が多いと書いています。

 また、この雑誌には死刑を免れた青年将校が当時の様子を証言していますが、その人達もよく事情を知らな
かったと話しています。つまり、青年将校の中にも、事情を把握していない人がいたみたいです。
 
 少し誌友会とは離れますが、この本には、二・二六事件の特設軍法会議で警護官を勤めた金子桂憲兵大尉の
証言がのっており、ここで、事件の首謀者の磯部浅一が、死刑の判決を受けたあと、法廷で

 「吾々の忠誠無二の今回の事件を、このような裁判で、われわれの真意を理解せず、このような無茶な判決を
下すことは、現在の陸軍中枢部首脳は謀略をもってわれわれを抹殺するばかりか、たいへんな誤りを犯している。
軍首脳が誤りを反省せず、今回の事件を逆用して戦争を起こすような事があれば、必ず滅びる。日本帝国は必ず
滅びる。諸君、陸軍当局を信頼してはならない。軍の言う事は聞くな。よく陸軍当局の動きをみていてくれ!」

と叫んだとあります。この部分は橋本先生の主張と似た部分があると思います。反面、当時、青年将校の襲撃
を受け、頭を撃たれ乍ら奇跡的に生存した片倉衷少佐は、「手段が間違っているという点で、同情はできない」
と言っています。

 ただ、この事件について、戦後、調査をした原 秀男弁護士(元陸軍法務官、中央大学理事、故人)は、この
事件の前にも、後にも、陸軍がクーデターや反乱を起こした事があった。しかし、この事件の最大の問題点は
事件そのものよりも、事件の処理がたいへんマズかった点にある、と書いています。終戦時の近衛師団の反乱
が、当時の東部軍司令官の田中静壱大将の機敏で正確な処置で大事に至らなかった事と比較して、当時の上層部
の処置の間違いが、後年、国を滅ぼした、と書いています。と、同時に、田中大将の処置を高く評価しています。

 この原さんの意見は考えさせられます。


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