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Web誌友会 板/2

1086復興G:2013/05/08(水) 23:28:12 ID:AB6RqYXc

<昭和15年4月9日 名古屋公会堂に於ける谷口雅春先生ご講演 つづき 5>

 本尊の規定

 それから礼拝の本尊たるべき「奉斎主神又は安置仏の称号」と云う項には御覧の通り、実際何も祭

っていないのであります。けれどもそれは形の方でありまして、心の中に奉斎している主神と云うこ

とになるとまた相異して来るのであります。併し心の中に祭る――即ち信仰――と云うことは宗団法

の取締の範囲ではなく、信仰の自由は憲法に保証されているのでありますが、団体の動きとして取締

の参考にどんな本尊を心に描いているかを知りたいのが、宗団法で取締らるる係の方の関心であると

思いますので、心に祭る神を仮に本尊として書かせて頂いたのであります。奉斎には、顕斎と幽斎と

があります。顕斎と云うのは、形に顕われた斎(まつ)りで、お宮を祭ったりするとか、仏像を安置して拝む

とかするのであります。又幽斎と云うのは形を顕わさないで心でお斎りするのであります。生長の家

では別に道場又は集会室に顕斎せる主斎神又は安置仏がないのであります。従って賽銭箱もないので

あります。自宅で如何なる斎神又は仏像をお祭りになりましても差支ありませぬが、道場又は集会所

にお祭りになり、それを大衆に拝ませると云うことにしますと、必ず賽銭を供える人が出来る。即ち

賽銭を強要しないまでも、何か出さぬと可(い)かぬような気がする。今までの宗教団体はそれで生活して

おったのであります。宗教団体法に於ても、宗教団体ではそれを認めておりまして、檀徒の寄進に俟(ま)

つような会計のやり方も公認され、檀徒又は信徒総代は誰それがなるとか色々面倒な事があるのです

が、こう云う寄附合力で立っている組織の整然と備(そなわ)ったものを、宗団法では「宗教団体」と認めるの

でありまして、仏教、基督教、神道諸派でもそう云う組織の備っていない末寺、分教会等は皆「宗教

結社」であります。遺憾ながら吾々の団体にはそう云う賽銭組織の整然たるものがないので、「宗教

団体」の中には入らず、「宗教結社」の中に入ったのであります。文部当局の被仰るところでは「宗

教団体」には色々の取締法規があって自由活動に不便であるが、「宗教結社」には安寧秩序を紊(みだ)さな

い限り、どんな自由活動でも許されているのであります。

<つづく>


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